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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十一章:魔術師の娘たち

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語学の天才たち

「こんなの半年くらいで覚えちゃったわよね……なんで訳が付いてるのかしら……所々、間違えてるし……」


「……わたし……2ヶ月……くらい……で、覚えた……」

「……はっ?」


 思わず口をついた俺の声に――彼女らは皆、一斉に、こちらを向いて怪訝な顔を見せる。


「……? そんなものじゃ無いの? 確かに教えて貰える機会は、少ないのかも知れないけど」不思議そうな表情を見せるゲルダ――。


 彼女らの反応から――、芸人芸人と心の中で侮ってきた彼女たちが、

 

 その実、俺なんかが及びもつかない、語学力の持ち主たちであることを突き付けられ――俺は。


 言葉も無く俯いて、肩を落としていた……。




 * * *




 その日から、遺跡探索に向けての準備を始めた俺たち。


 呪文書をあっと言う間に覚え込んでしまったと言う、6人を馬場の周囲で走り込ませる。


 ――まぁ。今更、体力づくりを始めたところで、遺跡へ出発する日には間に合わないのは、間違いないが……。


 放っておけば際限無く、ぐーたらぐーたらし始める特定の人物も居ることもあって。なにもしないよりは遺跡に向かうにあたっての緊張感、危機感を持たせられると言う面から、有意義なことのように思え。馬にぶら下げる人参代わりに、僅かばかりの小遣いを提示し、これを受け入れさせた。


 監督としてスキュデリに同走を頼むと、彼女は本当に嬉しそうな様子で、息を切らせ あごを出して、ぜぇぜぇ喘ぐ、魔術師たちを追い立てた。


「ーーあい、すまんかった……」


 遊びにやって来たデシレアが、騒々しい、こちらの様子を伺いに来ると――ウルリーカは駆け寄っての平謝り。


 ほっぺを膨らませ、デシレアはお小言を並べているようだったが、ウルリーカが先日の俺との森の中での一件について詫びていることを「察する」では無く「読み」取ったのか。溜息をひとつ、ついて水に流してみせた。

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