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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十一章:魔術師の娘たち

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秘中の秘

「それは違うけど……なんかね? その時のアンタって、すっごい生き急いでたような感じだったのよ?。アタシに釣り合うオスに成る~ぅ、……みたいなことを考えてたみたいな気もするけど……おバぁカさん♬ アタシはアンタのこと、つがってくれただけで満足してたのにね♪」


 頭を押さえていた手を離して片肘を突き、頬杖をつく――


「……で、生き急いだ俺ちゃんは……必死にお勉強して、魔術を身に着けて辺境伯とやらにまで出世したと? そう言うことか?」


「愛よねぇ~♪ アタシ、愛されまくり♬ そりゃあ死んで生まれ変わったアンタ探し出して、ストーカーばりのアプローチもやらかしますわ」


 ネルが軽い口調で、出会った日のことを口にする。


「……その節は、本当にありがとうございます」


「いい~えぇ♬ お気になさらないで?」


 他愛ない、やり取りを交わし――。


「その時の俺って……やっぱ魔導書の影響で、おかしかったりしたのか?」


 オーサの話を思い返せば、本を読み解いた人間は……そのように成るとのことだったが……かつての俺はネルに、とんでもない心労を掛けたのでは無いだろうかと考えるとーー


「炯々と……双眸に狂気の色を灯す、人倫を踏み外した……恐るべき大魔法使い」


「はあ?!」


 驚いて顔を向けた俺に、ネルは、くちづけをして離れると――可笑しそうに口元に手をあて、笑う。


「ないないない♪ アタシたち姉妹は基本的に意識や感覚は繋がっているけれど……」


 続いて聞かされる驚きの言葉.


(それって、俺とお前の夜中の運動会……その他も全部筒抜けってことか!?)


「――あ、それは常時じゃないから? 安心していいわよ?」

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