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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十一章:魔術師の娘たち

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2トン?

 悲鳴をあげる彼女たちに、スコラスチカは楽し気な表情。「活きのイイ子たちね♪ 素敵。お肉も柔らかそう。どの子から食べて良いの?」


 からかうように、物騒なことを口にする。


 どうせ本気でも無い癖にと口をつきそうにはなったが、それを口にしてしまえば、彼女のあーだこーだと釈明に付き合わされる。


 『私、ワルなのよ?』とでも言うように、悪ぶる彼女に付き合って、忙しい有栖川さんを煩わせるのも気が引ける。そんな訳で、お口にチャック。


 部屋の隅で怯えて固まる6人をーーとりあえず放っておいて、契約とやらの内容について、俺は美麗過ぎる執事さんに訊ねる。

 

「少し、お待ち下さいませ」


 そう断ってから退室すると――あらかじめ、近くの部屋に持ち込んでいたのか、革のバッグを手に戻ってきた。


 彼はスコラスチカに向かい合うように椅子に掛け、鞄を脇に置いて


「では、早速……」


 ーー説明を開始。彼の言う契約は、先日のスコラスチカの「糸」の買い取り契約の支払いについての内容で


 俺が ここに同席を求められた理由は、彼女の「視覚」が特殊過ぎて、支払う貨幣の確認に、彼女が信頼する人間による立会いが必要だったと、そう言うことらしい。この人が関わっている以上、形式上のものでしか無いのは分かってはいるけれど――。


「まずはスコラスチカ様。お疲れさまでした。お嬢様はいたく満足されておられまして、この支払いに御満足戴けたのであれば……引き続きの契約を強く希望されておられます」


(俺だったら、途中で噛むな……)


「それで、先月から今日までの納品いただきました糸ですが……その総重量は、およそ2tとなりました」


「……2トン?」


「ハイ、2tで御座います」


 いくらネルの、この『領域』の中の事であるとしても……。


 2tの糸を吐き続けたという彼女に、視線を向け――その仕事ぶりを想像してみようと思ったが……そもそも糸を吐くという行為の、イメージが実感として湧かず……断念。


「ここからは、スコラスチカ様には申し訳ありませんが……百千万億様に御判断戴く説明となります。宜しいでしょうか?」

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