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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十章:名も無き森のアラーニェ

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むごいことをした

 拘束を拒む獣のような抗いをみせる彼女だったが、ネルが連れて来たオーク娘のパワータッグを相手に、さすがに成す術無く、取り押さえられ――俺から引き剥がされる。


 ウルリーカを2人に任せ、笑い転げる俺を


「アンタ。ウルサイわよ!」一言、叱りつけ


 ウルリーカに事情を訊ねようとしたところで――ネルは、呆然。


「……ウルリーカ。あなた……その顔、どうしたの?」


 一同揃って、彼女の顔を覗き込む。


 生来の彼女の肌の色を一顧だに省みた様子が伺えない白塗り。


 左右の眉を描く過程で――バランスが悪くなり続け、焼き海苔を貼り付けたように分厚くなった雄々しい描き眉。


 唇のラインを上下、大胆にはみ出した真っ赤なルージュは辛子明太子の様で、顔のパーツの出来の良さを激しくマイナスに主張。


 ペニー・ワイズのピエロのメイクにも見えないでも無い……かも知れない。


 塗り絵の如く重ねられた、濃い色合いのチーク。


 アイ・ホールには、殴られた顔を想起させる、濃く大きく広がるシャドウ――勇気を振り絞り、俺に迫ってくれた彼女の その顔は。


 今や、流す涙と鼻水で、ぐちゃぐちゃにメイクを崩れさせてはいたが、控えめに言って……いや、どう贔屓目にみても――ステージ上のパンク・ロッカーのそれ。


 そんなものが深夜。寝起きにピンクな空気を纏って(?)迫って来たなら、俺の この反応も仕方無いのでは、無かろうか。


(……すまん……すまん……笑っちゃいけないのは……分かる……分かるけど……無理ぃ)




 * * *




「なんでじゃ!? なんでわしが怒られねばならんのじゃ?! わしと、もっとも仲の良いロア。美と恋愛と結婚と出産を司るエルズュリ・フレイダにアドバイスを受けて、一生懸命! 丁寧に! わしが化粧を施してやったのじゃぞ! それに文句を言われるのは心外じゃ!」

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