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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十章:名も無き森のアラーニェ

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つくづく……度し難い

「……説明。悪ィけど……ビタイチ、分からなかったわ……」


 身体を起こそうとするウルリーカを引き起こす。俺たちに背中を向けて、地面に胡坐(あぐら)をかいて腰を降ろすと、彼女は俯いて


「……先に帰っててくれや。しばらくしたらオレも帰るからよ。小剣も拾わねぇとなんねぇし。蜘蛛の姉ちゃんは……見つからなかったって、ギルドには……伝えておく」


 ぽつりぽつり。


「スコラスチカ。行こうか」俺が声をかけると「……良いの?」心配してくれているのか――彼女は、優しい気遣い。


「……いいよ。あいつの娘だもん。『眼球を……蜂に刺されただけだ』とか、言い出すことは……あるかも知れないけど……ちゃんと帰って来るって」


 それを口にするや、俺は激しい自己嫌悪に。


 世話になった、あいつの娘を……彼らの戦いの場においての、いかなる手段をも許容する、その懐の広さを逆手に汚い手を使って。大怪我まで負わせて――したり顔で、なにを言っているのか……。


「……俺って、ホント駄目な奴だよね。……死ねば……良いのにね」


 意味が分からないわ――そう言いた気な表情のスコラスチカを連れて、地面に沈み込みそうなほど重たくなった足で、その場を後にした。




 * * *




 ――深夜、プレァリアの街のギルドにて――


 人払いを済ませた、聖鈴教会の静逸な空気に満ちた礼拝堂――スコラスチカを救って欲しいと、女神に祈った少女、ゼラと俺は面会していた。


「そ、それで? スコラスチカは、無事なんでしょうか?!」 


 生え変わりの最中なのだろう。歯が1本足りない10才 そこそこの少女は、夢枕でアレクサンドラが告げた――無事に問題が解決したという啓示の際、女神に対して直接、俺と会って是非、礼を言いたいと面会を希望したらしい。

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