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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十章:名も無き森のアラーニェ

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手に手を取って、とんずらしよう

 なんてことを! と声を上げたいところだったが……、その言葉は、彼女の愉し気に上げる高らかな笑い声に遮られていた――。


「イイわ♡ 担保とかどーでもイイ! 貴方を信用したげる。森を離れる道すがらに、色々お話を聞かせて♪」


 先ほどまでの警戒っぷりは嘘のように親し気に。


 彼女は俺の腕に白い女の腕を絡ませて、同道することを了承してくれた――。




 * * *




 倒れた際にも握り締めたままだった、陶片に付いた土を手で払い、メルトゥイユに連絡を入れる。彼女に俺が乗って来た青鹿毛(あおかげ)空馬(からうま)として連れ帰ってくれるように頼むと――俺はスコラスチカを連れて、できる限り森を進み、ひとまずは我が家を目指すことにした。


 この周辺で、我が家以上に安全な場所は無いに違いない。


 ……と、思いたい。


 ――3日ほど森を歩いた。


 その日は、スコラスチカが捕らえてくれたムクドリを、熱中症予防に持ち歩いていた、岩塩を振って焼いたものを平らげ――しばらく歩き。


 退屈しのぎのおしゃべりに、根堀り葉堀りと、ありとあらゆることを聞かれ続けていた。 


「それでそれで♪ 色男さんは、どうして死ななくなっちゃったの?」

 

 興味津々といった感じと言うよりも、どうしても聞き出したい情報を、いかにして俺の機嫌を損ねること無く引き出すか? そんな物の聞き方。


「……んー、それについては、ちょっと……」


 口籠(くちごも)るや、スコラスチカは「聞ぃ~きたぁ~いぃ」……と、まぁ。こんな具合の声。そのことから考えても……。この洞察……俺にしては珍しく、外れてはいないのでは無かろうか?。


 彼女は必死に俺から話を引き出そうと、饗応(きょうおう)めいた声をあげ続ける。

(……死なない身体に関心を持つと言うのは、まぁ、分かるけど……)

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