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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
九章:ネオコグニト

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断わりきれ無かった……

 オーク語か、共通語を用いないと、意思疎通が図れない3人とメルトゥイユが、そんなやりとりに顔を合わせる。この顔ぶれの中において日本語は――俺とネル、あとは遊びに訪れるデシレアと、有栖川さんにしか理解出来ない言葉として、便利に悪用されていた。


「あぁ……すまん、すまん」


 しかし、ヴィルマに通じる言葉を用いるとなると、相変わらず他の4人には通じない言葉となる訳だが。


「……そう言や、デシレアから……『みんなに』って、貰ったものがあったんだったわ」


「――?」


 席を立つ俺の背後から、マナーに対するネルのお小言。それを聞き流し、デシレアに貰った品を取りに部屋に戻る。


 やたら高価そうな、職人の手による装飾が施された、木箱に納められた荷物を手に食卓に戻ると、皆は食事をあらかた済ませ、テーブルの上の果物に手を伸ばしていた。


「普段、ヴィルマの(しつけ)に悪い~とか……どの口で言ってんのよ? ……? なによ? その荷物」


 悪態をつきつつ葡萄の房を口に運び、俺の抱える荷物に目を向ける。


「なんか今日、デシレアが凄く機嫌が良くてさ……。申し訳無いから、断りはしたんだけど……。結局、色々と貰っちゃったんだよ。あの子が俺用にしつらえた全身鎧とか、地下の階には、デシレアの家にある奴と同じクオリティーの『門』とか……武具の山とかをさ」


 武具の山と耳にした途端、喜色満面の笑顔で席を蹴って立ち上がったウルリーカに、それらは既に指輪に仕舞った旨を説明して、また今度の機会にとやんわり断って席に着かせ


「これは その中のひとつで……スマホ……みたいなもの……なの……かなぁ? こちらじゃ、ネット環境無いから、やれることは限られるみたいだけど」


 一抱えはある大きさの蝶番(ちょうつがい)で閉じられた木箱の蓋を開くと、中から強化ガラスと、ミスリル合金製の外装を持つ


 5.8インチサイズ画面の――スマホそのものと形容しきって差し支えないガジェットと、周辺機器、付属品などを取り出して皆に配って周る。

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