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最弱って話だったけど、ネル……コイツも充分ヤバかった。

「……生まれろぉ……生まれろぉ……生まれろぉ」ただごとならない雰囲気を振り撒いて――全く意味の解らないことを、呟き出す。


「……おい?。 ネル?」


 コイツが自分のやらかしたことを、うやむやにするために、しょーもない小芝居を弄することは、今までにも何度と無くあったが……。その時の様子とは、明らかに違う空気を感じ、俺は恐る恐ると言った感じで声を掛け――ようとした。


「ん~?」間延びした声と共に、ノートPCのディスプレイの中に少女が、姿を現す。

「…………」目を点にして画面を呆然と眺める俺の反応に気づいて――。


「お? 生まれた?」ディスプレイを上からネルが覗き込む「あ~生まれたわね。流石は、アタシ♪」

「……私、生まれた?」画面の中の少女は――小首を傾げてみせていた。




 * * *




 毎度毎度のことではあるが――なんだか、もぉ……と言った感じの俺。 


「……頼む。説明をしてくれ。意味が分からん」


 画面の中から、きょろきょろと外を眺めまわしている少女の様子を見て、……間違いなく、こんな非常識なことを成してみせた張本人に対して説明を求める。


「説明? ……なに言ってんのよ。新しく生命を生み出してみせたんじゃない」

「わ~いわ~い♬ ままぁ」

「えぇ、アタシがママよぉ? 綺麗なママで嬉しいでしょ~?」

「……新しく……生命を……生み出した?」


 理解が追い付かないのは……いつものことではあるけれど。今回も……また、とびっきりで。まさか宗教、哲学、生命、生物、倫理と――ありとあらゆる分野に、見境無く喧嘩を売り始めるとは……。


「えぇ♪ さ? 早く。さっきまでアンタが、ぺちぺち入力してたデータとやらの整理、この子に お願いしちゃいなさいな。多分、アンタより早く作業済ませてくれると思うわよ?」


「もう済んだよー?」

「まあ♪ あんたお利口さん!。ママは嬉しいわっ」

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