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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
八章:神敵の獣

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殉教聖女メルトゥイユ

 少し気恥ずかしいものを感じたこともあって「で? ギルドの方は、これからどうなるんだ?」空気を誤魔化すように話を振った。


「ギルドですか?」なにから話すべきかと迷い、思案に暮れている様子を見せた後で、彼女は――


「……表向きは私。……殉教者扱いとなってしまいましたので」


 困り果てた表情で、もはや笑う他無しといった、苦笑いを()()ぜにした表情を浮かべ、話し始めた。


「ギルドの方は、今……。教会が用意したお話ですが、(邪悪な白竜)ネルさん……に教えを説くため、殉教を覚悟で対峙して退けた、修道女メルトゥイユの話が……話題に話題となって――あちら こちらからやって来る、ギルドへの登録を希望する方々が、押しかけて大変な忙しさ……らしいです。それで教会側は、優秀な方々を何人か送って下さったとのことで……目下、対応中みたいです」


 彼女が、特使として親書を携えてやって来た際に名乗った「イルヴァ」と言う名前は――つまり彼女は、もう公には存在しない人物とされてしまったことを意味していた。


 教会側が彼女のために用意した、新しい肩書きと名前が、ネルとのパイプ役としてのイルヴァと言う名前の修道女であるらしい。


 イルヴァ。なにかの本を読んだ際に目にした記憶に依るならば、確かアイスランドの言葉で「雌の狼」を意味するヴァリアント。


 教会側が、現世のこの語の持つ意味を知っていて、わざわざこの語を選んで、メルトゥイユに新しい名として、与えたとは考えにくいが……。


 仮にそうであるならば、なにやら悪意満点の名前。


 彼女の話によれば、その送られて来た「大変優秀な方々」は、表立って動けない彼女の代わりにギルドの運営を代行する人たちとのこと……らしい。


(……どう考えてもお目付け役だよなぁ)

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