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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
八章:神敵の獣

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このツッコミは、封印

 掛ける声が聞こえているのか、聞こえていないのか。分からない様子ではあったが……彼女は、そう言われてしばらくすると、ヨロヨロと立ち上がって、プレァリアの街に夢遊病者の足取りで帰って行った(……大丈夫、だろうかね)


 立ち去る彼女の、うしろ姿を見送り、心配ではあったものの――こちらも、こちらで、この惨状。ついて行くという訳にもいかず、気を揉んでいると、デシレアが作り出した、甘い香りの気体を肺一杯に吸い込んで、意識を失っていたスキュデリが目を覚まし、頭を振って起き出してきた。


 事情を話して――彼女の健脚を頼りに、メルトゥイユの後を追って貰い、街までの付き添いを頼むと、そこでようやく騒ぎは一区切り。


(……やっぱ、移動手段が無いのは不便だわー)


 現世における交通事情の有難みを再認識しつつ、新しい住まいとなるであろう屋敷の玄関へと足を向かわせる。


 やらねばならないことが色々と、ありそう。




 * * *




「……なんだか、背後から近寄って来た誰かに……熟成途中のチーズの塊を頭に叩きつけられて……人間だったら、普通に死んでしまっていたほどのダメージを受けて……気を失っていた……気がするわ」


 デシレアが勢い余って創り出してしまった――学校か? 役場の建物か? といった規模の、リゾート地に建つ小洒落たホテルを思わせる豪華さの屋敷の中で、ネルは頭を押さえて、自身が負ったダメージを分析してみせる。


(全部、解ってるじゃねーか……)


 適当な硬さと柔らかさがあると踏んで、ヴィルマに持って来させたチーズだったが……コイツの言葉に従うなら、これを人間相手にやったとしたならば、大変なことになっていたのかも知れない――ツッコミとしては厳し過ぎるらしい。


 以後、気を付けよう……。

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