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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
七章:大龍の姉妹

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チョロインの血族

 刃をゆっくり立てて、走らせてみたが――光の粒は切っ先に至るまで、途中で跳んで消えることもなく、真っすぐに走り続けた。刃毀(はこぼ)れひとつ、刃切れひとつ残っていない事の証明。


「凄いでしょ~? 大地を司るわたしは、こういう加工をしたり、無生物や鉱物を生み出したりするのは得意なの♬ さぁ! 褒めて! おにーちゃん♪」腰に両手を当てて、ドヤ顔で胸を反らす(こう言うところは……ほんと、ネルと一緒なんだな)


「ありがと」礼を口にして、頭に手を置いて髪を撫でる「んんんんん~っ……」顔を赤く染めながら身を震わせるデシレア。(……なにが、どうした?)


 彼女の小さく身震いするかのような――小さい子が、おしっこを我慢しているかのような……なにかを ひっそりと堪えているかの様子。


 この子たちは外見がどうあれ、その本質は龍な訳だ。


 ひょっとしたら……海外に聞く『頭を撫でる』という行為がタブーというような、とんでもない予想外の無礼を働いたのか、もしくは故事か何かで聞く、いわゆる「逆鱗」とやらを不注意にも触ってしまったのか? とも思い、慌てて頭を撫でる手を引っ込め……


 ――ようとしたのだけど……?


 引っ込めようとした手は、彼女に両手で跳びつかれると――そのまま、その柔らかい髪を強制的に? 撫でさせられ続けた。……と、いうかデシレアは、両手で掴んだ俺の手を使い、セルフ・サービスで自らの頭をよしよしと撫で続ける。


(なんだ……この可愛らしい生き物は……?! とても……あの伝説に悪名を轟かす、呑んだくれの妹とは思えん!)


「おにーちゃん!」上気させた頬の彼女は顔を上げ「わたし! 凄くご機嫌だから、今からおにーちゃんに、プレゼントをあげる!!」(頭をちょっと撫でただけで?)

 

「……えっと」この子の考えが、まるで解らない。


 いや、この子に限らず、ネルといい……


 龍という奴は、俺の考えが及ばないものなのかも、知れなかったが。俺は、借金の形に連れて来られたんじゃなかったのか?

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