もしかして……喜んでる?
コロコロ表情を変えるネルとは、これもまた対照的にクールな性格なのか──オーサの表情に変化は窺えない。
ぴゅん! ……ぴゅん! ……ぴゅん!
(……あんなものを貰っても……なぁ)
ぴゅん! ……ぴゅん! ……ぴゅん!
(…………)
ぴゅん! ……ぴゅん! ……ぴゅん! ……ぴゅん!
(──えっ? なに? ……ひょっとして……気に入っている……のか?)
ひとしきり『ウ〇コ棒』を振りまわして、その具合(?)を確かめたオーサは、意味不明な、ネルからの土産物を手にしたまま、俺に向き直って丁寧なお礼を口にする。
「……素晴らしい、お土産をありがとう。義兄様」
オーサに義兄と呼ばれたことで一瞬、『つがい』と言う言葉の持つ意味を、改めて考えてしまう。
正直なところ……少し、動揺。
けれどネルと、そう言う関係になると言うのは別にどうと言うことはない……何故か、もはや当たり前のことのようにも思えなくはなかった(コレが童貞の擦り込みと言う奴か)。
「今度は、もう……姉様を悲しませないであげて欲しい。貴方が突然亡くなったあと、姉様は200年以上も抜け殻みたいになって……本当に大変だった」
『ウ〇コ棒』を未だ手にしたままの、可憐な少女からの静かな口調でのお叱りの言葉。
どの業界なら、ご褒美になるのだろうか……。
「……正直なところ、生まれ変わる以前の……俺とネルの関係や、龍が云々とか、寝耳に水過ぎて混乱してるけど……これから宜しくな。オーサ」
そんな至って、普通の挨拶を交わしていた所だと言うのに
退屈し始めたのか、それとも単に、空気が読めない生き物であるのか、はたまた、その両方であるのか。
そっと……オーサの背後に回ったネルは──今まで見せたことも無いほど、真面目な表情で、なにやら考え込みつつ
脈絡も無しに──俺と向き合い、話し合っていたオーサの発育途中の胸を鷲掴みに、揉みしだき始めた。
「!? ?! !! ! !?」




