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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
六章:プレァリアの街

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ギルド

 ――メルトゥイユが俺たちに声をかけたのには、やはり当然の事ながら理由があったらしい。彼女が、今現在抱える問題を解決するためには、腕っ節の立つ人間を、多数集める必要があるらしかった。


 どこまでも聖職者らしくない、俗なお話を欠かさない彼女に……少し辟易(へきえき)しつつも、耳を傾けていた訳だが――。


 意外なほどに至極まともな、言い方を変えると、酷く実務的な内容のお話を聞かされることになった。


 ギルド。概ね、そう呼ばれる組織であるらしい。


 俺が、こちらでの生活の暇潰しに、現世でタブレットにダウンロードしまくった、電子書籍に依るならば、かつてイタリアに存在したとされる――金銭で武力や、労働力を提供した「契約する者」を意味するコンドッティエーロ《condottiero》と呼ばれる、人間たちの集まりに近いかも知れない。


 その彼らの数が増え、そして数こそが力とも言える、この文明レベルの世界において、数々の特権を権力者にも認めさせることに成功するに至って――彼らの影響力を危険視し始める動きが現れ始めたのだとか。


 当然のことだろう。それまで権力を一手に握り続けた、権力者たちの特権を一端なりとも切り崩して、自分の物にして見せた者たちなのだ。


 権力を握る側からすれば、面白くないに違いない。


 しかし、特権は特権。一度認められてしまえば中々に、それを取り上げるのも難しい。


 そんな折りに、このプレァリアのギルドで――良くある話である処の不祥事が起こった。内容は、取り立てて珍しいことでもない。ギルドを治める長の、単なる公金横領。


 これを幸いとばかりに喜んだ権力者たちは、このプレァリアのギルドの運営権を取り上げ停止。


 さらに彼らは持って生まれた狡猾さを発揮し、そのギルドの運営を再開させるにあたって、人々の心象もすこぶる良好な、聖鈴教会の教会関係者を据え、暫定的に運営を委ねたらしい……のだが?

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