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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
六章:プレァリアの街

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トンボ反りは、ちょっと

 どこかに宿を取って一泊しようかと、提案しようとしたところ――


「では♬ 今日は、これくらいにして帰ることにしましょうか。一時(いっとき)も走れば家に帰れるハズですから、夕食には間に合うかもしれません」


 有り得ない案を先に提示されてしまう(こいつらと俺とでは、本当に種として違うんだろうな……)


 眉間を押さえて考え込んでいると、顔を覗き込んで来るスキュデリ。


「どうかなさいましたか? 御屋形様?」


「……いや」顔を上げて辺りを見回し「通用税で、また金を取られるのも馬鹿らしいし……今日は、ココに一泊して……明日、朝から毛皮を扱ってくれる所を探すとしようよ」


 俺のプランを彼女に提案。


「……では、宿を探しませんと」俺との身長差も5~6㎝では、きかなそうな長身の彼女が――首を巡らす。


(クィンヒルデといい……横に並ばれると俺、全然、絵にならんだろうなぁ……)


 人生の中で、特に低身長のコンプレックスを抱くことなどなかった、平均も平均な標準的な身長の俺だったが――。


 こいつらとの関りを持つようになって以来、劣等感を刺激され続けることのひとつが、コレ。


(……かと言って、仮にこれ以上……上背が伸びたとしても)


 人間社会の中では、悪目立ちするだけでしかない。


 その上、こいつらの部族の中では、ツォンカパに言わせるならば、やっぱり「チビの痩せっぽち」に過ぎないに違いない。


(種として違うんだから、気にしても仕方がないけど……)。


 考えるだけ馬鹿らしい事と、今夜の宿を探すため頭を切り替えようと、かぶりを振る。


「あのぉ~? すいませ~ん。ちょっと良いですか?」


――現代日本であれば、街行けば度々、耳にした煩わしい声。


 まさかなと思いつつも、声の方に振り返ってみると、そこには雪の様に白い肌に――黒髪を、随分手間が掛かりそうな縦ロールにした


 教会のシスターを思わせる装束の女性が、にこやかな様子で立っていた。

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