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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
五章:価値観の違いは如何ともし難い

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銀貨1枚の値

「……そうですねぇ」何やら、しみじみとスキュデリ。


「船乗りが……洗濯物を任せるために出入りする洗濯女の店に……堂々と汚れ物の山に加えて……腰巻まで、預けて見せたのには……本当に恐れ入りました……」


「あぁ……あったな。そんなこと。……あの後、船乗りの連中が航海の御守にって、クィンヒルデの汚れ物の腰巻をクレって、洗濯女と銀貨一枚で、密かに交渉して、取り合いになってたっけな……」


「……なん……だと?」青い顔して震え始める魔剣の主。


「えぇ……預けるたびに『洗濯に失敗してしまいまして……』と、謝罪される理由と、銀貨の山を渡される理由……お教えするべきかどうか……本当に……本当に……なんて伝えようかと……」


「な、何故、その時……教えてくれなかった、お前たち……」


 うわずる声を振り絞り、震えて聞く彼女に2人は。

 

「なんか毎度……凄い自信満々に汚れ物、店に出してたし……説明するのも……なんか恥ずかしかったしよ」


 ――どうしようもなかった。といった様子で、2人は目を背け


「まぁ……洗濯に出すたびに、貰った銀貨で真新しい腰巻が買えてたろ? 良かったじゃねぇか」手にしたグラスのワインを啜る。


「お分かり戴けましたか? 百千万億(つもいひがた) 春夏秋冬(ひととせ)さん?」


 ネルは、グラスを片手に「こちらのお嬢さんの花嫁修業は、まだその時ではないと、愚考する訳ですよアタシは」持って回った口振りで――

 

「……花嫁修業は兎も角。せめて……自活できるようには、してあげるべきかも知れんな……仮にも、ひとつの部族を束ねる族長様らしいし」


 俺は絶滅危惧種の動物か、何かを見るような目で、彼女のことを見ていたかも知れない。


「……のぉ? ツガータ、ネル……わしは、こちらの言葉はロアに聞いても、大体の感じしか解らんのじゃ……わしに分かる言葉で、話しては貰えんかのぉ……」


 つまらなそうに褐色ロリが頬を膨らませる。

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