神めっ!
周囲の3人は、そのやりとりの様子を目にして、怪訝な様子で互いに顔を見合わせ、なにごとかを口にしていたが――今、それを気にしている余裕など、俺には無かった。
「……じゃあ、どう解釈すれば良いんだよ」
頭を抱えて……しゃがみ込んでしまいたかった。
完全に……コイツの思考形態は、俺の理解を超えている。
「んー……何から話したらイイのかしらね」
「そもそもが……の話ね? その『一人の相手と神の御名の元に、生涯添い遂げて』っていう、価値観を生み出している〝神〟と言う存在が……アタシにとっては不愉快そのものな訳よ」
「……はぁ?」また予想もしなかった単語が会話の中に飛び出して来た。
「……神? あの……ジーザスだったり、アッラーだったり、仏陀だったりする……あれか?」
「そう! そいつらよ!」
コイツにしては珍しい怒気を含んだ――力強い肯定。
「……こちらの世界にもね? そりゃあ……もう、ワサワサいるんだけどね? あいつらね? ここ2~3万年の間に、ポッと湧いて出た分際のクセに……アタシら姉妹が、世界をどれだけ苦労して、力を合わせて作って……維持しながら、生き物たちを増やして育てても……。好き勝手に『試練だ』とか、そそのかして、争いごと起こさせて……殺し合いさせるわ『この動物は、神から人間に与えられた贈り物であるから、好きに狩って良い』とか丁稚に言わせて、頭の足りないバカたちに、食べるためでもないのに殺させるわ……人間に、こびり付いては、ロクでもないことをやらかすクズ共なのよ? ……どうしてアタシが……あんなカス共の話を、聞いてやらなきゃ、いけないって言うのよ……いいえ、ない……ないわ!」
余程、神と言う存在に、腹に据えかね続けたことがあるのかネルは……両手の指を、わきわき、わきわきとさせて、神に対する恨み言を並べ
 




