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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
五章:価値観の違いは如何ともし難い

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重たい足取りの帰り道

 俺も彼女のことを同じく……。大事に考えていたつもりだけに それだけは――


 ヴィルマにしたってそうだ。いずれは俺たちの元を、離れて行かなくては、ならない子な訳だ。不埒な家主が腕力で、もぎ取った女性数名を(はべ)らせて、住まいに帰って来るなど――こんな出来事が、彼女の将来に良い影響を及ぼすとは、とても思えない。


 しかし、クィンヒルデたちを連れ帰らないで放置すれば――村での騒動。大剣に額を叩きつけ、自害しようとした場面を思い出して、冷たい汗が背中を伝う。


(おおぉぉぉおおぉぉ……なんだコレ? なんで……俺が、こんな訳の分からんことに巻き込まれて、思い悩まなくちゃいかん……)


 脳裏に浮かぶ――今は亡き、ツォンカパの面影。


(アイツだ! アイツと関わったせいだ! ツ……ツォンカパの野郎ぅ……)


 呪ってみたところで草葉の陰のアイツは、意にも介さないどころか……。つまらなそうに鼻で笑いそうでは……ある。


 そもそもが、元を正せば。過去に俺が、ネルのおっぱいに耽溺(たんでき)してしまったのが、問題の大元と言えなくもない訳で……。お門違いも、(はなは)だしいに違いない。


 トボトボと歩いていると夜が明け、白み切った空に――我が家のシルエットが見えて来た。


「……なんだよ、ここは。スキュデリ? お前、村の側に……こんな所あるの……知ってたかよ?」


 ウルリーカが、辺りの様子を見回す。


「……いえ、私は何年も前に、カンプラード派の無手の業を学びに……貴女より早く、村を離れましたので……。でも私も村のそばに、こんな場所があったなんて知りませんでしたし……聞いたこともありません。先日の泉にしたってそうです」


 スキュデリも、驚きを隠しきれない様子で。

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