表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
終章:そして俺は、また……取り返しのつかない過ちを

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1632/1638

頼むよぉ……悩みを聞いてくれってばよぉ

 考えてみれば『こちら』にやって来てから知った、神籬の森(かみがきのもり)には俺のヒーロー。ブロイラー・マスクと言う、セリアンスロゥプ(獣人)も居るじゃ無いか。


 想像なんて、そこからイメージを膨らませば、ホラ♪ 簡単。


 きっと、こんな風に うんうん唸った事にしたって――何年か経ったら……ブロイラーと2人、女将さんの小料理屋にでも雪崩れ込んで?「まぁまぁまぁ♬ まずは一献!」てな具合に、お銚子を押し付け合いながら、お猪口を傾けて……お互いの奥さんと、卵から孵った雛たちの話を肴に、女将さんも交えて……。


 ……、――、……、――、


 人間ッ!! 俺は……超ぉ~っ、ふっつーの人間なの! なんなの?! 卵から孵った雛って! その時点でイメージとか前提とか、みんなまとめて、ぶっ飛ぶから!


 悩みごとの大前提からして、もうオカシイから! 俺の手に余る問題と化しちゃってるから!


 森の腐葉土を漉き込んで回るつもりで手にしていた、レーキも放り出して、干潟に座り込む俺。

 蒸れる不快な胴長の中が冷やされて、ちょっと良い塩梅。


⦅悩みの内容は、どうやら領主殿の……私生活にまつわる事の様なれば……生態も異なる我らでは、相談相手には不足であろうな⦆


 聞いてくれるだけで良いと言うのに……煩わしいとばかりに、匙を投げる気配の頭足類の皆様方。逃ぃげぇなぁいぃでよぉ~ぅ……。


 必死に傍らに居た1体の、ぬめる触手を手に取って、泥の中に姿を消そうとする彼らを引き留める。


⦅そうは……言われてもな……領主殿。乳と言う体液で、子を育てる存在と言うだけで……我らの想像には余るのだ。引き留められたところでな⦆


 触手を取られた「夜会」の1体は、困惑した様に表皮の色合いを明滅させて、俺が掴む手の平から、ぬるりと抜け出して、他の仲間たちと同じく、干潟の泥の中に消えて行った。


(……乳?) 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ