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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
第五十章:亡羊の嘆

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時代の先を行き過ぎていた代物たち 【Picture】

 気分は戦車を並べてゴジラに挑む、自衛隊の皆さんのソレ。


 けれど御神体を女子供の目に晒す訳にいかぬ……と、皆さん「ふざけてると喰い殺すぞコルァ!」とばかりに、物凄い剣幕で詰め寄っていらっしゃるので、か弱い小鹿ちゃんの俺には「は、はい……そ、そう……っすね」としかいいようも無く。本日は……女っ気ゼロのむさ苦しいパーティー編成。

  

「捲けい! 捲けい! 捲けい! 捲けいっ!!」


 よその部族の御神体のオペレーティングが開始された――形状は、3つの弓が水平に並べられた超巨大なクロスボウに見える。

挿絵(By みてみん)

「三弓床弩って奴だね」付き纏うようにローターを響かすドローンから、トキノの声。


「中国の春秋時代に開発された攻城兵器で、7人のオペレーターで運用するんだって。宋の時代の記録と、現代の中国の大学の実験で、長さ2メートルの矢を1.5キロ先に撃ち込んだって お話が知られてるけど……物理のフォース・ドロゥ・カーヴの概念も無かった時代に、本当……どうやって こんな兵器を思い付いたんだろう」


「……今更、びっくりもしないけどさ。なんか目の前の奴……2人で、そつな~く操作してない? 4人居るけど3人目は……ウキウキで発射ペダルに足乗っけてるだけだし、4人目は槍? 矢? ……の束担いで側で立ってるだけだし」


 我が家の2大アーマラー(兵器係)の片割れが感心の声。確かにこれを設計した人物の感性を思い描けば――天才のそれを無理無く感じることができる。


「辺境伯殿! 辺境伯殿!」

「ガロワ公、あちらのアレも面白そうですよ?」


 あちらこちらを落ち着きも無く見回し、嬉し気な声をあげるガロワ公と――馬が合うのか、一緒に攻城兵器の群れの中を歩いて回る教授。


 その醸し出す空気は、ほのぼのとした異国のお祭り見物にやって来た観光客のまさにそれ。


 なんでもこれら攻城兵器の多くは、オークの部族が秘匿してきた物ばかりで、こちらの世界でもあまり一般的には、知られていない物ばかりなのだとか……。


(とんでもないところに……とんでもない御仁を連れて来てしまったかも)


 黄色い声をあげてメモにスケッチを描き殴る――公。陶片で撮影すれば一発だろうに。


 こういうことでは手を動かさないと気が済まない性分なのか、それとも単に興奮からそれすらも忘れておられるだけなのか――。

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