素晴らしきアクティビティ
そんな言葉も女子力が壊滅的な、こいつには……理解不能な、面倒事以外のなにものでも無い様子な訳だけど。
まぁ……この場合。それは適当な反応だったと言えるのか。
「メルトゥイユと……アレクサンドラに お願いして――ツォンカパを交えて話をしよう。お前は娘をどう躾てきたんだ! ってさ」
こんな状況において、腰も砕けんばかりにアホな お誘い。
「べっつに良いけどよぉ……。なんか、それ……。親父の奴に『とっとと、お前らガキ作れぇ~』って……クドクド、クドクド言われるのがオチな気が……すんだけんどもよ」
バツが悪そうにウルリーカが口にする――、その一言によって、お話は強制終了。
(すまん、ツォンカパ。……お前を呼ぼうなんて考える事、2度と無いと思うわ)
「ウルリーカと……イチャイチャするのは、後にしなさいよ! どーするの!」
きゃんきゃん、きゃんきゃんと広いおでこを日の光に輝かせて、首にゴーグルをかけたゲルダが喚く。
カタツムリの歩みで、王国に向かって進み始めたハカバダイダイスズホコリに目を向けて――特に良い考えも浮かばなかった俺は
「一端……今日のところは御披楽喜、って事にしない?」
皆に噛みつかれるのは、分かっていたハズなのに――危機感皆無な提案を口にしてしまっていた。
* * *
――そして、数日後――
今や、進行方向上のありとあらゆる有機物を取り入れて、巨大な氷山の様な体積に膨れ上がったオレンジ色の――数キロ前方に『門』で移動した俺たちは、
あの日以来、俺が愛してやまない――迫力満点に稼働する木製構造物。頌の部族の御神体 投石機ガウラフ・ミルデュラを始めとして、
オークの娘っこ共が、方々に出向いて回って まとめ上げて来た――あちらこちらの部族の、同じく御神体とされる、投射系攻城兵器をずらりと並べ立てて布陣。




