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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
第五十章:亡羊の嘆

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アスペ フル・スロットル!!

 ……う~ん? ギュナナ? 君、もう少し静かに歩けない? 地響きが凄すぎて……全然、公の声が聞こえないの。


 機体のメイン・カメラに映る、スキュデリの愉しそうな様子を見れば……気にするまでも無い事の様に思えるけれど。いや、思おう。思う事にする。


 デズデモーナとの一件以来。俺は、この馬上槍での戦いにおける恐ろしさを身に刻み込んで知った。ましてや相手は『槍の騎士』と名高い、王国の最強騎士とも噂されるガロワ公。


 絶対に――舐めて掛かる事などは……せん!。


「う~ん、ギュナナちゃんの全長を元に16馬身って……多分、この辺りかなぁ」


「――現在、誤差±40センチ。スキュデリおねーちゃん? 停止、お願い」


 そうこうしている間に、疾走開始位置に到達。


 巨獣を振り向かせて――公と、その後ろに控える王国軍の様子に目をやると


 軍は既に及び腰で、カルマンキドゥラが、今から突っ込んで来ると予想される地点には、潮が引くかのように布陣に切れ目。




 * * *




 その気配を背後に察して、慌てふためく公。


「%#☆&@Φ£ーーーっ!!?」


 なにかを叫んでおられたようだが、マイクで拾うには、その声はあまりにか細く、……悲しいけれど、これ……果し合いなのよね。


 逃げる様に馬を走らせた公が、馬首を返してこちらを向いた。どうやら降参はなされない御様子。流石は騎士の中の騎士と謳われる方だけはある。


『では! 公ッ! 海上の艦砲を合図に! 開始と言う事で!』


 汗ばむ手でスローン(操縦席)の制動レバーをニギニギしていると、しばらくして――海上のシャルンホルストからの砲声が響き渡った。


 シャルンホルストの砲声が轟くや、獲物を襲うプレデターの習い性のままに、疾走を始めるカルマンキドゥラこと、ギュナナ。


 同時に周囲は、荷を満載した10tトラックが走り抜ける、数百倍もの振動で揺さぶられ――普通であれば公の側は馬が怯えて、棹立(さおだ)ちになり、勝負どころの話では無いハズ……であるにもかかわらず。

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