表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
第五十章:亡羊の嘆

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1608/1638

これは「馬」です

 魚類のハリセンボンのように、全身に隈なく生やした長剣を思わせる(きょく)を寝かせて、デシレアに仕立てて貰った鞍を乗せ、鎧を纏った――かつてのカンプラードの神獣。


 カルマンキドゥラの背に、咎の神像ゲシュパキアドに搭乗した上で、堂々と跨る……俺ッ!!。


 ……恥? そんなものは、知らん。


 専用に設えて貰った馬上槍を掲げると、愛馬として今日働いてくれる ギュナナの(たてがみ)に紛れたスキュデリが、巨獣を走らせた。




 * * *




「絶っ……対! 下のそれ! 馬じゃないザンスよね! ホラっ!『ぐるるるっ』って!『ぐるるるっ』って! 言ってるザンス! 言ってるザンスよね?! 蹄!? 蹄も無いザンス!!」


 必死に水入りを挟もうとする公。けれども俺は、自身のアスペをフル稼働させて、それを黙殺。


「――いいえ。これは馬です。少なくとも辺境伯領の言葉では、これを馬と呼びます。私がそう決めましたので、そうなんです。そんなものらしいのです」


 俺が進呈した、ヘアジャムで整えた自慢のカイゼル髭を歪ませて、非難の声を上げる公。


 スローン(操縦席)に座して、物見高い観戦モードの方々の映像に目を向ければ「か……かっちょ悪りぃ~……。マジかぁ……ツモぉイ。かっちょ悪りぃ」(黙れ! 猫目!)


「……もはや、見るまでも無い。いつも通り……義弟(おとうと)の勝ちだ」(応援、宜しくな♪ 義兄ちゃん!)


「ぷっぷっぷっ……これは絶対に歴史に残る。おにーちゃんの名前が、歴史に残っちゃう♡」


(ありがとうなぁ~デシレア。でも……可愛いお顔が、いつもにも増して、真っ黒だぞぉ? どうしてだぁ?)


 とまぁ? モニターにフォーカスされる、皆の表情を見回した後で――


『では! ガロワ公! そろそろ始めましょう! 申し出によれば、それぞれ……16馬身ずつ、間合いを離してからの疾走開始でしたね?! 今から開始位置につっきまぁす!』


 俺の声が、外部に伝えられると、公は必死の身振り手振りで、こちら側に なにかを伝えようとしておられはしたが――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ