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どーすんのこれ……

 そこに映ったのは。4~5歳は若返った第二次性徴期、真っ只中だった高校時代の、自身の──呆然とした顔。


「……なに……これ…………」


『最も古き六の大龍の一頭にして、遍く全ての生命を司る白龍』が、どーとか……。


『前世』が、こーとか……。

 

 そんな非現実的な説明を、百万遍繰り返されるよりも、彼女の話の内容の全てを現実の事として聞けと、雄弁に強要してくるかのような……。


 ──鏡に映った、有り得ない自分の容姿に、途方に暮れた。


「どーすんだよ……コレ……」


「とりあえず……『アタシたちの巣』に帰る? ……みたいな?」




 * * *




 スマホを見れば、時刻は20:00を回っていた。

 

 なんとまぁ……。驚くやら、呆れるやら、といった感じではあるけれど。


 ネルと出会って、かれこれ11日もの日数が経過していた。


 突然、若返ってしまうと言う、非常識極まる事態に──学校にも、バイト先にも、実家の家族にすら、説明不可能な状況に陥ってしまった俺は、


 なんらかの手立てが存在するに違いないと、一縷(いちる)の望みをネルの提案に託して『巣』に向かってみることに決めた。


 ……の、だったが?


 その前に『ガブガブくん』と『アタリメ』そして『冷凍カット・マンゴー』とやらを、買ってやると約束した手前。


 それらは、きっちり買わされる羽目になるらしく、2人で外に買い出しに。


(視線が……痛い)理由は判ってる。


 10人並みの容姿のパっとしない俺が──こんな人目を惹き過ぎるブロンド美人に、愉し気な様子で腕を組まれて、振り回される様に歩いているのだ。


 しかも、今の俺は──どんなに頑張っても、高校生くらいの年齢にしか見えないことだろう。


 謎過ぎる2人の取り合わせや、年齢差、間柄なども含めて、勘ぐる人たちの好奇の目に晒されるのも、仕方が無い。

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