……そ、それを入国審査で言ったのか?
「わしはアンティグア・バービュータから、ニューオリンズに住むじぃじと、ばぁばに引き取られて育てられたのじゃ。メトレス・マリアは、わしの師匠じゃな。……あ、つまりは先生で良いのか。すまんすまん♬」
「えぇっと……。アンティグア・バービュータ……ってなに?」
聞いたこともない単語。この子が果たして説明できるかどうかは、分からない上――おまけに両親がコレラでと聞いたあとでは、聞くのも少々躊躇われたが……。けれども彼女は、そんな俺の心配を余所にハキハキと、
「カリブに浮かぶイギリス領の小さな国じゃしな。東洋の島国で、知られておらぬとしても仕方ないのじゃ」気にする様子も見せずに そう説明してくれた。
「話は戻るけどもさ? その先生は、なんだって?」
恐らく――それが。来日理由と、この格好で、うろついていた理由に違いないと、俺は考えた……訳だったが。聞いてみればそれは『半分』しか合ってはいなかった。いや、半分も合っていたと、言った方が正しいだろうか……。
「メトレス・マリアは、言ったのじゃ『愛らしいヴィルマよ! 日本に行け! そこで、お前をお護り下さっているエルズュリ・フレイダのお導きに従え。そして、お前と最初にファッ(電子音)する果報者を、草の根を分けてでも探し出せ! 生涯、毎日3発以上、フ(電子音)ックを欠かすことなく続けるのだ! その者の勃ちの悪い日もあるやも知れん……そんな日には無理は良くない。2発までにしておいてやれ。兎も角、それはお前の運命の相手だ! だが道行きは楽では無いぞ。なにせ、その相手は、HENTAIの国の人であるに違いない。毎日の(電子音)ァックで、マシーンを何時間も、何時間も執拗に突っ込んで来るやも知れぬ。だが恐れるな。私の経験では、1日8時間突っ込まれるプレイでも、別に内臓がズレたりすることなど一度も無かった。むしろ良かった。あぁ、あとついでに、メジャーのイチローとも(電子音)ァックするまで、帰って来るんじゃない!! 浮気は別腹だから、カウントしなくてイイ!』」
 




