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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
四章:帰還

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英語とクレオール語とスラングの……ちゃんぽん

「えぇっと……。お巡りさん? なんだかこの子……ですね? お巡りさんの腰についてる、ピストルが怖いらしくて……」


 ようやく息を整え終えた、警官2人は顔を見合わせる。ひょっとしたら、そう言うことは他にも経験があったのかも知れない。


「多分、この子……。南米か、その辺りから来た子なんだと思うんですけど(……いや、実際はどうか知らんけどな)、警察を信用する訳には いかなかった環境の生まれらしくって。……で、ですね。なんだか、お巡りさん2人に賄賂を渡さなかったせいで、連れ去られる、殺されると怯えているみたいで――」


 あっけにとられるお巡りさんたち。うん、だろーね。


 そんなこんなで、流れ的に? 善意の一市民として、この子から事情を聞き出す役目を引き受ける事になってしまった。


(ネル~? 面倒臭いから今、出て来ないでくれよぉ~?)


 昨夜のバイトあがりに、ネルから返却された指輪で、人知れずメッセージ。




 * * *

 



 お巡りさん2人から、少しだけ離れた植え込みの(ふち)に腰かけて、この子の話を聞く。そのお巡りさんたちは……と言うと心配そうに、こちらの様子を伺ってくれていた。滲み出す、人の好さそうな空気。この国に生まれて俺、本当に良かった――

 

「……まだ、あの警官共……わしの身体を諦めておらんらしい。イヤらしい目つきで、嘗め回すように見ておるわ。怖気(おぞけ)がするわ豚共が。フ(電子音)ク」

 

 ……見捨てて帰ってやろうか、この子。


「えぇっと……。どうしてこんな格好で、こんな所を?」


 気を取り直して俺は、この子から事情を聞くと、


 女の子は警官2人から、注意を逸らすことこそ無かったが、俺の問いかけには素直に応えてくれた。


「メトレス……マリアに、言われたのじゃ……」


「メトレス? 先生?」


「違うのじゃ。ヴードゥーのマンボの方じゃ」


(……の方じゃと言われても、知らないけどね。って、ヴードゥー?)


「んー……なんて言われたの? ご両親は? そのマリアさんって方が、お母さん?」


「両親は大地震のあとに蔓延したコレラで、死んだそうじゃ」

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