表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/1638

ピロー・トークは、アタリメの香り

「知らなかった……にしても。アンタはアタシに食べ物を差し出してくれて──そして、アタシは求愛されるなんて、始めての経験だったから……。冷静に考えれば、アンタにそのつもりが無かったことも、すぐに理解できたんだけど、意識しちゃったし……凄く、嬉しくもあったし……」


 ──そこまで言ったあとでネルは、少し はにかんだ笑顔を浮かべ。


「果物を口にして、アンタからの求愛を受けることにしたの」




 * * *




「──お前さ? さっき、死に別れる前の俺のことを『人の姿を成した、アタシのイデアに鼻の下を延ばして……ホイホイ、つがいになってくれるような……オスだったわ』とか言って? バカにしてたけど、お前は、どーなんだ。お前は? 果物ひとつ貰って、つがいになるのを決めたって……」


「バカね♪ 似た者同士だったから、つがいになれたんじゃない」


 ネルは笑って「どおどお? チョロインっぷりが凄いでしょう~? アンタ苦労もせずに、こぉんな綺麗な、つがいをまたGETできて超ラッキーよ♬」


 からかう様な、小鳥がついばむようなキス。


 ……チョロインが、どーとかって、レベルのお話じゃ断じてねぇ。


 きょう日、小学生でも知らない人から何かを貰ったからって、ついて行ったりはしねぇぞ……。


 でも、苦労せずにこんな綺麗なつがいを……と言う件に関しては全く、異論はございません。誠に、その通りかと存じます。


「……それで? 俺とお前が、死に別れることになった……俺の死亡原因ってなんだったんだ?」


 ネルが話す、厨二臭──溢れて垂れ流さんばかりの話を、そのまま受け入れるには、常識が邪魔をし過ぎるけど……。


 ひとまず、それらは脇に置いておく事に。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ