お姉ちゃんはヴァンパイア!?
息抜きに百合が書きたくなったので。
もしかしたら連載にするかもです。
「ん……お姉ちゃん痛いよ……」
「ごめんね、後ちょっとだから……」
「ん、うぁぁぁ!んーー!!はぁ……はぁ……終わった……?」
私は脱力してお姉ちゃんに体を預けた。
「うん、いつもありがとう香里奈」
そう言ってお姉ちゃんは私の頭を撫でてくれた。
私の名前は朝霧香里奈。小学六年生。うちの家には絶対に言っちゃダメな秘密があって、それはお母さんがヴァンパイアってこと。冒頭のお姉ちゃんとの行為は決してエッチなことをした訳ではなくて、お姉ちゃんに私の血を吸わせてあげただけ。高校生になったお姉ちゃんは突然吸血衝動が起きる回数が増えてその度私が駆けつけて応急処置的な形で血を吸わせてあげていた。普段は水筒にいれた血液を飲んでるんだけどそれも最近効果がなくなってきたみたいで私の血しか受け付けなくなってしまったみたいだった。どうしてこうなったかはヴァンパイアのお母さんにもわからないみたいだった。
◇ ◇ ◇ ◇
「はぁ……もうどうしてあんなに香里奈を意識するようになってしまったの……」
私の名前は朝霧怜奈。高校二年生。人間とヴァンパイアのハーフだけれどもどうやらヴァンパイアの血の方を多く受け継いでいるため普段は隠せているが吸血衝動に駆られると牙が出てしまうためなんとか学校に持っていっている水筒に入れた血液でその衝動を抑えていた。香里奈には言っていないが吸血衝動のきっかけとなるのは性的欲求なのだ。つまり私がムラムラすると誰かの血を吸いたくなるってこと。思春期の私には少しきついものだった。しかもその性的欲求はどうやら私は男の子より可愛い女の子から来るみたいで体育の着替えとかで可愛い女の子の下着を見る度に発情して急いで血液を飲んだりしてしまっているのだ……自分で言っててほんとに情けない……
それで最近問題になってきたのが妹の香里奈の成長だった。5年生から6年生になった香里奈は急に身体的にも精神的にも成長して前から可愛かったのにもっと可愛く見えてしまって仕方なかったのだ。小さい頃から一緒にお風呂に入ってはいたんだけど少しばかり成長してきた胸とか見る度に私の吸血衝動は抑えられなくなってお風呂場の床で何回香里奈を押し倒したことかわからない……このままではただの変態シスコンロリコンっていう三拍子揃ったやばいやつになりそうで私自身自分の事が心配になっていた。何より最近は学校ではほとんど吸血衝動は起きていないのに香里奈を見る度に吸血衝動が起きてるのがやばい証だった。認めたくはないが私は香里奈を家族としてではなく1人の女性として意識してしまっているみたいだった。
◇ ◇ ◇ ◇
「お姉ちゃん、最近吸血衝動頻繁に起きてるけど学校では大丈夫なの?私がいないからって他の人の血吸ったりしてないよね?」
「うん、大丈夫だよ。最近は学校ではあんまり起きなくなってきたからさ。これも香里奈のおかげかな」
お姉ちゃんはくすっと笑いながら返答してきた。本当に大丈夫なのかな……ここのとこ学校帰ってきてからはほぼ毎日のように吸血衝動起こしてるけど……それだけ学校で我慢してるってことなんじゃないのかな。心配だけどお姉ちゃんが大丈夫って言うならとりあえず大丈夫なんだろう。
「そっか、なら良かった!じゃあお風呂行こうよお姉ちゃん」
「うん!お礼に背中流したげる!」
「ほんと!?ありがと!」
そう、ヴァンパイアって事を除けば私達はどこにでもいる仲良し姉妹なのだ。お姉ちゃんの事を好き?って言われればもちろん好きだって心の底から言える。外見も綺麗で身長も高校二年生の割に高くてとても羨ましかった。何より自分より私の事を考えていてくれてとても優しい所が大好きだった。
お風呂について2人仲良く服を脱ぐと早速お姉ちゃんに背中を流してもらうことにした。
「香里奈も少し身長伸びたよね、前に洗ってあげた時より背中大きくなったんじゃないかな?」
「当たり前だよ!成長期だもん!このまま伸びなかったら最悪だよー、クラスじゃ1番小さいんだもん……」
「小さくても香里奈は可愛いから大丈夫だよ」
そう言ってお姉ちゃんは私の体に抱き着いてくる。これもいつもお風呂に入ってる時によくやる姉妹のスキンシップだった。高校二年生になって胸が大きくなったお姉ちゃんに抱き着かれるととっても心も体もあったかくなれる気がしてとてもこのスキンシップは好きだ。
「もー!からわかないでよ」
「ふふ、ほんとのことだもん。じゃあ洗うから痛かったら言ってよね」
「うん」
そう言うとお姉ちゃんは丁度いい加減で私の背中を洗ってくれた。
「どう?気持ちいい?」
「うん!お姉ちゃん背中洗うの上手だね」
「まーねー、じゃあ流すよー」
「うん!」
「はい!綺麗になった!じゃあ後は自分でね」
「待ってお姉ちゃん、たまには私がお姉ちゃんの背中流してあげるよ」
「え?いいの?」
「もちろん!」
「じゃあお願いしよっかな」
◇ ◇ ◇ ◇
どどど、どうしよ!香里奈が私の背中を!?すんごい嬉しいけど吸血衝動抑えられる気がしないよ……今でもほぼ限界なのにあの可愛くて小さな手に触れられると思っただけで……待て待て私!耐えるのよ!もし香里奈に性的欲求で吸血衝動起こるなんてバレたら幻滅されかねないもの。
「よいしょ、よいしょ」
香里奈は、小さな手で一生懸命に私の背中を洗ってくれていた。またそれが可愛くて可愛くて仕方なかった。
「気持ちいいお姉ちゃん?」
「うん、気持ちいいよ」
もう、その気持ちいい?が変な方向への気持ちいい?に聞こえてしまっている私はもうダメかもしれない。
「よし!じゃあ流すねお姉ちゃん」
「はーい」
そう言ってようやく峠を超えて一息つけると思ったその時だった。
「私もお姉ちゃんみたいにおっぱい大きくなるかなぁ……いいなぁおっきくて」
「ひぁ!?」
「ん?どうしたの?」
「ううん、何でもない……」
いきなり香里奈から胸を掴まれて変な声を出してしまった。これ以上されたら私……!
「じゃあさっきやってくれたお返しに私からもギューしてあげるね!ギュー!」
「………かりなぁ!!!好きぃ!!!」
「ちょ!ちょっとお姉ちゃんどうしたの!?って牙!?」
後ろから香里奈に抱きつかれて小ぶりな胸やら柔らかい体に触れられて私の理性はどこかへといってしまった。
「香里奈……血吸わせて……もう私我慢出来ない」
「きゃっ!わ、わかったから私の上に乗らないで!」
どうやら私は無意識のうちに香里奈を押し倒していたみたいだった。香里奈は首筋をこちらに突き出す形で私を迎え入れてくれた。
「香里奈……ほんと可愛い……」
「ちょっとくすぐったいよお姉ちゃん、なんで首筋舐めるの!?いつもと違うよなんか!大丈夫?」
「香里奈が可愛いのが悪いんだもん。力抜いてね」
「んぐ!はぁ……ああぁぁぁ!!お姉ちゃん……まだ?」
「もう少しだけ……はぁ…香里奈…かりなぁぁ!」
「んぁぁぁ!!はぁ………はぁ……なんか今日いつもより激しかったけどやっぱり学校で吸血衝動我慢してたんじゃないの……ってあれ?お姉ちゃん?お姉ちゃん!お母さん来て!お姉ちゃんが鼻血出して倒れてる!」
はぁ……幸せだった……
これはヴァンパイアで駄目な姉と出来た妹の物語。
後書きと言うか登場人物紹介。感想など貰えたら嬉しいです。
朝霧 香里奈
小学六年生
人間とヴァンパイアのハーフだがヴァンパイアになる兆候は見られずしっかりとした人間として生活している。ヴァンパイアの血を引いているからか運動神経がとても良く全力で100メートルを走ればボ〇トさんもびっくりするぐらい速いため普段は加減をして生活している。外見は肩まで伸ばした黒髪を2つにまとめている。身長は130センチと小柄でクラスではマスコット的な扱いになっている。
朝霧 怜奈
高校二年生
人間とヴァンパイアのハーフ。香里奈と違ってしっかりヴァンパイアの血を引き継いだため歳を重ねる度に吸血衝動が襲ってきてその度に香里奈の血を吸って抑えている。吸血衝動は人に例えると性的欲求から来るもので思春期の怜奈には中々辛いものだった。髪はヴァンパイアの影響か黒髪に所々赤髪が混ざっている。身長は168センチと高く香里奈と同じく運動神経抜群。巨乳。