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連環世界の旅人  作者: 仮谷 真生
第一章 ファーストタイム
2/2

連環世界

「ふう」


ようやく達成したように、息を吐いたのは士。

周りに広がるのは、ひたすらな青、青、青。

海である。

彼はその真ん中にぽつんと置かれた孤島に立っていた。


「今度はここか……」


静かにつぶやいた。

彼は再び転移したのである。

それは、彼の服装からも分かる。

深緑のローブ、ボロボロの革靴、黄金に輝くブレスレット。

それらがあらわすものは、おそらく歴戦の証。

彼の風貌は、とてつもなく変わってしまった。


「ここがどこか分かるか」


彼は誰もいない空間に喋りかけた。


「おそらく、海上世界ポセイドンだろう。文字通り、ギリシャ神話の海神をもとに作られた世界だろうな」


声が聞こえた。

どこからともなく。

だが明らかにその声は、士の顔付近から聞こえる。


「なあドゥー、イヤホン以外に変わることはできないのか」


「お前と話すにはこの姿が適切なのだよ」


その声の主は、ドゥーという名のイヤホンであった。

特に変哲の無い、白色のイヤホンだ。


「まだ三つ目の世界なのかぁ……」


「仕方ない。おそらくこれからも旅は続く。士の大好きなミリタスという女を取り返すために」


「好きとかじゃねーよ。単なる恩返しだ」


彼の目的は、そう。

第一の世界で出会った、ミリタスを救うことだ。

そして現在彼らは、第三の世界にいる。


「それに、俺が本当にやりたいのは、ミリタスをさらった怪物を倒すことだ。奴はどうやら、この連環世界における四天王らしいからな」


「ふん、勝手にせい」


連環世界、それは無限を意味する。

終わりがあるのか分からない、そしてそれぞれが個性を持った、特殊な異世界たちだ。

無論、士がいた世界も含まれているだろう。


そして彼の本当の目的は、この連環世界に存在する四天王の一人、ミリタスをさらった怪物を斃す事。

彼は、闘志にたぎっているのだ。

第一の世界で彼は、戦いに目覚めていた。

どんな世界でも、そこにある能力を吸収し、どんどん強くなる。

それが彼なりの四天王までの道のりだ。


「なあ士、本当に武器捨ててよかったのか?」


「いいんだ。俺はその世界の能力を吸収する。他の世界で使った武器なんぞ使っても意味がない」


「ふん。面白い」


士は第二の世界にて、武器をすべて捨てたらしい。

手持無沙汰で当てもない。


「なあ、どうするんだ」


ドゥーが士に問う。


「とりあえず、この孤島から抜け出さなければいけない。とはいっても、手持ちがないもんな……」


少し後悔した面持ちだ。


「待つか。人が来るのを」


「それしかないがな」


ドゥーは苦笑いを交え言った。





およそ一時間がたった。


「腹減ったなー」


士がため息交じりに言う。


「我慢しろ」


ドゥーが冷たく流す。


「冷たいなー……ん、あそこになんか見えないか」


士はそれを凝視する。

そして彼は気づいた。


「船だ」


「ふうぅー。意外とすぐ来たな」


喜びが感じられる来船だ。

それは徐々に近づいてくる。

どうやら士らに気付いているようだ。

だが、近づくたびにだんだん士は気づいた。

剣戟を現す二つの片刃の鉄剣。

それが帆にとても象徴されて描かれている。

そう、海賊船である。


「おいおい。この世界は大航海時代でも迎えてるのかよ」


「まあ、当然だろうな。この世界は9割以上が海だから」


「そりゃ、そうだよなぁ……」


「士、どうするんだ」


ドゥーが余裕そうな声で問う。


「もちろん、乗っ取る!」


彼は元気そうに、高らかに、気分を上げたように叫んだ。


久しぶりなので、文章力とかストーリとかつまらなくなっているかもしれませんが、どうぞ大目に見てください。

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