国士騎士7.5
アルトが飛び去った後、その場に残された騎士隊達は。
「な、なぁリーダー。どうするよ? 」
「僕の目から見ても、皆さんの中で単独討伐に値する力を持つ人はいます。ですが……」
言葉の詰まりに、皆が察する。
全員が、その力を保持しているわけでは無いのだと。
「でもさ……」
1人の男が声を上げる。
「隊長は言ってたよな、死なない程度に死ねって。それに、おまえたちならできるって」
確かにアルト――隊長がそう言った時は今までにも沢山あったが、その都度自らの卑下した能力よりも、遥上の無理難題を攻略してきた。
「今回もさ……信じてみねぇか? その、隊長の期待と信頼をさ。無駄にしないように」
「………………」
辺りは、長い沈黙に包まれる。
皆が、それぞれ考え、悩み……。
それを何度も繰り返し、今までのように答えを探し求める。
1か月前、やっとの思いで討伐したキングオーガに、今は単独での討伐を命じられている。
そんななか、1人が沈黙を破った。
「お、俺はやるぞ! そうだ、そうだよな。隊長が信じてくれたんだ。その能力を俺達が信じなくてどうする! 」
1人のそれは、着火剤となり。
木造建築の家に火が燃え移るように、次々と参戦の意を示すものが現れ……。
最後には、反対のものは誰一人として存在しなかった。




