表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
69/92

大進行20.5

「罪なるがみよ……われにぢがらを」


''罪神の加護''


ロッツが苦しそうな声でそう唱えると、周囲を漂っていか黒い霧がロッツに全て吸い込まれる。


バゴっ! ベギッ! ゴキっ!


気味の悪い音を立てながら、ロッツは肥大化する。


身体に纏っていた漆黒の毛はその殆どが抜け落ち、血管が浮き出て皮膚は赤黒く染っている。


「ロッツ……」


その姿はまるで化け物。狼とは思えないものだった。


「ギザま……ごロズ」


先程の猛攻など比にならない。

目視出来ないほどのそのスピードと重たい攻撃にキウンは避けることもままならない。


ただ、呻き声を上げてその鋭い爪に切り裂かれることしか出来なかった。


「うぅ……」


息ひとつ乱さない化け物とかしたロッツとは対象に、キウンは肩で息をする。

身体から大量の血を流しながら、震える足で何とか立っている。


「お前が……こう、なったのは……我の、責任だ……。我が……責任をもって、お前を……止め……る」


キウンは途切れ途切れの声でそう言うと、大きく後ろに下がる。

そして、詠唱を始めた。


「我 魔法神レナムの名の元に魔素を律する精霊族の長なり 今 この地に野鯖る 悪を滅する 代償は我が命 世界よ 大地よ 我の望みを叶えたまえ」


''世界の鉄槌''


世界の均等を保つ神級の名を持つものが命を代償に使える最強の魔法。


彼らはその命を魔力に変換し、世界に与える。そして、世界がそれを受け入れ望みを叶える。


そんな魔法だ


ーードクン……


キウンの鼓動が鳴り響く。その音は、大地を揺るがし、次元を歪ませる。


ロッツは、異変に気づいたのかどうか、自我があるのかどうかすら分からないが、砂煙を上げてキウンへと突撃する。


だが、それは直前で阻まれる。

ロッツの顔がキウンの顔と僅か数センチの所で、次元の歪みがロッツの足を捕らえた。


その歪みは化け物とかしたロッツを飲み込み、破壊して行く。


「ロッツ……こんな師を、許せ」


その歪みは、ロッツを全て飲み込んで消滅した。


「我も……逝くか」


バタン……


先程までは荒れていたその地には、何事も無かったかのように静寂が訪れる。


そしてそこには、息絶えたキウンが横たわっていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ