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幼少期⑳

お風呂から上がると部屋にはスーリヤとネメスがすでに戻っていた


「「お久しぶりですアルト様!」」


2人は丁寧にお辞儀をする


「久しぶりネメスにスーリヤ、どうだった?」


「私の方は何も無かったわよ?」


「私も特には」


「そっか」


スーリヤもネメスも特に何もなかったようで安心した


みんなからあんな奴の使い魔などなるな! と言われていたら申し訳ないしな


ふと時刻を確認すると10時を回っていた


「そろそろ寝ようかな」


そう言って俺はベットに入る


いつもの事ながらキウンもベッドに入り、スーリヤとネメスは俺が作成した異空間の中で休息を取っている


キウンのモフモフとした気持ちいい毛並みに眠気をさらに加速させ、すぐに眠りについた


ちゅんちゅん


少し開いていた窓の縁に鳥が止まり、その鳴き声と暖かい日差しで眼が覚める。


今は季節でいう春の為、少し朝は肌寒い


「サモン」


そういうと目の前に魔法陣が広がりネメスとスーリヤが出てくる


「「おはようございますアルト様」」


「おはよ、スーリヤ、ネメス」


俺は2人を護衛としていつもそばに置いてるので毎朝すぐに呼ぶ


本来なら父様が専属護衛を用意するはずだったんだけど2人で大丈夫と言えば納得してくれた


なるべく身近な人の方がやりやすいしな


そして、今日から王都へ出発だ


俺はスーリヤとネメスにもその事を伝える


「2人とも、今日から王都に行く事になった。ついてきてくれるな」


「「勿論でございます」」


2人は胸に手を当て笑顔で答える


時刻は8時30分頃、今日は朝からの出発なので屋敷では朝食を取らず道中の馬車の中で軽食を取るという事になっている。


それと、辺境伯と言うくらいだから勿論王都まではだいぶと遠い


その間1つの町により宿泊する


移動時、町の宿泊施設などを使い、金を使うのもまた、貴族の使命であるらしく

俺は転移でこうと提案したけどあっさり断られた


カラカラカラカラ


快晴の空涼しい風が草原の草を揺らしている中、俺と父様は馬車に揺られていた


馬車に乗って領地を出てから約1時間、馬車は人が走るくらいのスピードで走っていた


あぁ、暇だぁ……


父様と会話が弾むわけでもない


何かイベント起きないかなぁ


そんな事を考えていると馬車が急に停車した


「ひ、ひ、火熊だぁ!」


御者の人が馬車から降りる


「早くここから離れて! 父様も!」


俺は父様と御者の人と一緒にその場から離れる


「ネメス、やれ!」


スーリヤは俺の作成した空間の中にいたので、出ていたネメスに任せる


俺は父様と御者のいるところに魔力壁を展開して火の粉が飛んでこないように守る


「グリュァァァァ」


熊が両手に火を纏いネメスに大振りに連続で殴りかかる


それを右、左と華麗なステップで避けていく


すると突然ネメスが消えた


その途端、熊の首がずれ落ちた


ネメスは影の使い手、熊の影に潜り込み背後に回って首を落としたようだ


「アルト様、終わりました」


俺のところに戻ってきたネメスは返り血一つついていない綺麗なままだった


「ご苦労様、さあ出発しましょう」


俺はあっけにとられている御者と父様を急かす


「あ、あぁ。お前の使い魔の力は非常識と知っておったがここまでとは」


「まだ本気を出してないと思いますよ?」


俺はそう言ってそくさと馬車に乗り込んだ


父様は少し歩いて立ち止まった


「ん? まだ本気でないと……ハァァァァ!」


父様の驚きの声が快晴の空に吸い込まれていった


そして俺たちはそれから特に何もなく、というより何もなさ過ぎて


ドラゴンこい!


とか思ってしまうほど平和に王都についた


平民は検問の為3列に長時間並ぶ必要があるのだが、貴族は貴族専門の門の軽い検問のみで王都に入ることができる


俺たちは平民の羨ましそうな視線を受けつつ長蛇の列の横を馬車で通り抜ける


「お止まり下さい!」


ひとりの衛兵が馬車の前に止まる


「これはこれは辺境伯様」


「おう、久しいな通って良いか?」


「規則ですので貴族証の確認だけお願いいたします」


父様は胸から貴族証なるミスリルで出来たカードを提示する


「有難うございます、ではお通り下さい」


貴族証を父様に返還し都に入る許可が出る


「有難う」


そう言ってドアを閉め、馬車が王都に入ったのであった


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