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18話

クッソ嫌そうな顔をしていたのにも関わらず、王族特権で強制されてしまった…これだから王族ってやつは…


「宜しく頼む」

翌日、いつもの初心者御用達の草原地域【平穏の平原(推奨:ᖴランク)】で粗末な装備に着替えさせたジークと対峙する。


うーん。この王族の偉そうな態度に腹が立つ。

「…教えを請いたいならせめてこっちを敬いやがれよこの野郎」

「…ッ!?…申し訳無かった。いや、申し訳ありませんでした。師匠」

うーん。思ってたんと違う。


とりあえず…コイツを鍛え上げるワケだが……師匠としての経験はねぇよ…さて、嫌がらせも兼ねてアレをしようか。


「とりあえず、だ。お前には暗黒闘法を覚えて貰う」

「暗黒…闘法…?」

「そうだ。聖闘気の逆位置に存在する闘気法の1種だな。身体に多大なる負担と…大技んときに血液を対価に発動できる闘気法でどんなコンディションの時でも一定のパワーを発揮出来る…聖闘気はベストコンディションじゃないとパワーダウンしていくからこれも対称的だな…まぁデメリットととして思考が暴力的になるんだがこれは一旦置いておく」

「…そこは大事じゃないのか…ですか?」

「なんだその敬語は?…まぁいい。暗黒闘法の真価は臨界行にある…論より証拠、ほらやるぞー」

「待て!俺は暗黒闘法を習得していないッ!一体どうやって!?」


暗黒闘法も闘気法の1種。つまり他人に気を譲渡出来る。よって俺の暗黒闘法の気を無理矢理ジークにぶち込み暗黒闘法状態に持っていく。

黒いオーラがジークを包み暗黒闘法状態になった。

「凄い…凄い力を感じる…これなら……!!」

直後、聖闘気を纏ったハリセンでジークの頭をぶっ叩く。

「なにしやがんだ!ですか!?……ッ!?」


暗黒闘法が解けた直後、暗黒闘法の負荷がジークの全身を襲った。

地面に倒れ、さらなる痛みが身体を襲う。

のたうち回る事すら出来ない痛み。呼吸すら辛い。

「ぐぉ…がぁ…が……あぁぁ…あが…ぐぉぎゃ…」

一瞬。ほんの一瞬。暗黒闘法状態になっただけ。

それなのに負荷が、多大なる負担が、対価が。襲う。

鍛え上げた肉体は悲鳴をあげ、想像を絶する痛みが全身を襲ってくる。

「ふーん…可能ならこのまま魔物と戦って欲しかったんだが…運ぶか、街に」

仕方ないなぁと思いつつ、運んでる最中に唸られても面倒なのでヒールポーションをジークにぶっかけて運ぶ用意をする。

近くに置いておいたリアカーに乗せるか、とジークの側まで引っ張ってきた瞬間。

「ぅぅぅああああああ!!」

「…まじかよ」

激痛で悲鳴を上げる身体を気合だけで無理矢理起こし一言。

「じぃじょぅ…まぼぉどだだぎゃいまず…(師匠、魔物と戦います)」

…意識も朦朧としてんのによくやるわ

「んじゃ行け、骨は拾ってやる」


ジークはフラフラの身体で近くの魔物モグラモドキ(Fランク推奨)に挑み、抜いた長剣はモグラに当たらず手痛い反撃を受けてそのまま意識を手放した。


俺はジークを街宿のベッドに運び、手持ちのヒールポーションをぶっかけて1日おいた。

さすがに懲りるだろうな、と思ったが翌日もボロボロの身体でジークは俺を訪ね、修行の続投を願った…おいおいまじかよ…


翌日も痛みに倒れ、翌々日も同様。その次の日もその次の次の日も……


1週間後、痛みに耐えつつ難易度Fランク程度の魔物に奮戦するジークの姿があった。

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