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6(両想編) リアン~side~
リアン~side~
恐怖の年越しパーティの日がやってきた。ルキが、着飾ったミリオン嬢をエスコートするなんて、想像しただけで吐きそうだ。
だが、開式の挨拶をしないといけないので、参加せざるを得ない。
ミリオン嬢が入場したとき、女神だと思った。幼かった彼女は、もう大人の女性なんだと。
ルキの色に染められた彼女は、美しかった。見たくなかったけど、目が離せなかった。
俺が行動できてたら…未来は変わっていたかもしれない。
ルキとミリオン嬢が踊り始めると、周りから感嘆の声が漏れた。
最初は緊張していたようだが、ルキが何か囁いたあと、ミリオン嬢が笑った。
彼女が遠く感じる。願わくば、俺にもう一度チャンスをください…と。俺は、変わらなくてはいけない。