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5(両想編)

 届いたドレスは、淡紫から瑠璃色にグラデーションになり、幾重にもレースが重なる瑠璃色の裾は、金糸で刺繍が施されてる。合わせた装飾品もあり、借金の多さに眩暈がして、年越しパーティに参加すると言った自分を殴りたかった。


 ビアンカにお化粧もしてもらうと、鏡の中の自分は、大人っぽく別人のようだ。ルキ様が寮まで迎えにきて、褒め称えてくれたけど、それでも心の中は晴れなかった。


 講堂に入場し、開式の挨拶が終わり、ダンスが始まると、なぜかルキ様に手を引かれ、私達は中央で踊っていた。かなり目立つ場所だ。くるくるとステップを踏みながら、ルキ様が耳元で「ミリィ、とっても綺麗だ」と言ったときは、確かにこれがリメイクドレスだったら大恥になっていたなと思い、少し笑ってしまった。これで、吹っ切れたのかもしれない。


 始まる前は嫌々だった年越しパーティも、どうせなら楽しもうと気持ちを切り替えて、ビアンカ達と美味しい軽食やカクテルジュースに舌鼓を打った。


 新年の試験は、高給取りの第一事務官の枠を狙おうと奮起できたし、教訓にしようと心に誓う。


 でも、ふと思い出すのは、リアンの開式の挨拶が素晴らしかったこと。スピーチが上手いだけでなく、文才があるの。こういうのは、センスみたいなものだから、自分には真似できない。改めてリアンって何でもできて凄いなと感動してしまった。

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