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テーマ詩集:サラダ

たまねぎ

作者: 歌川 詩季

 たまねぎ、美味しい♡

 野菜炒めで、パプリカとともに。酸味のある甘味を加えてくれるのがいいですね。

 ひと皮 むけたって

 それで だれもが

 ひとまわり おおきくなるわけじゃない


 一枚 はがすたび

 一層 うすくなる

 バウムクーヘン をおもいえがいてごらんよ


 ひと皮 むけたって

 それで ぼくらが

 ひとまわり ちいさくなるだけなら


 ひと皮なんて むけなくてもいいでしょ?

 がさがさした

 古いくて厚い皮につつまれて

 てかてかした

 新しくてやわらかいところは さらけださない

 それでもいいよね



 ひと皮むいてやろうって

 もう一枚 はがして

 もう一層 もうひとまわり

 ちいさくなった たまねぎの

 新しくてやわらかい皮を

 うれしそうに 誇らしそうに見るなんて

 ぼくらからとしては

 ちょっと いただけない趣味だし

 じつをいえば

 バウムクーヘンたちからも うんざりされてる


 とてもじゃないけど つきあってはあげられないから

 そこのラッキョウでも

 ひと粒 おくちにほうりこんで そのなかで

 前歯と奥歯をじょうずにつかってさ

 ひと皮ずつ むきながら

 ひとまわりずつ ちいさくなるのをたのしみながら

 もごもごと やってておくれ

「玉ネギ」ってタイトル、すでに描いてたの忘れてました(汗)

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― 新着の感想 ―
[一言] さすがの発想力。 たまねぎやバウムクーヘンを一皮剥くとなると 確かに本人達はこんな風に思っているのかもしれません。 本来は脱皮のイメージなのに 同じ言葉を違うものに当てはめてみると まっ…
[良い点]  一皮むけて新しく。  確かに、他人の手でされると強奪でしかないですよね…。 [一言]  一枚ずつはがしたくなる気持ち、わかります。  はがされる気持ちはわからないですけど。  きれい…
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