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新感覚脱出ゲーム  作者: ピタピタ子
9/32

鍵探し

クライミングで皆、かなりストレスがたまっていた。

「あのゲームマスターマジでムカつく!いつまでこの私に囚人服を着せるの!囚人服は有吉さんと時任さんだけで良いよ。」

入江美奈子がキリキリしていた。

「私だってこんな服、好きで着ているわけじゃないの。玉の輿女は一度囚人服を着て痛い目を見れば良いのよ。」

有吉加世が言い返す。

「そうよ。あんたは痛い目見れば良いって私も思うわ。」

船崎穂乃香も言う。美奈子は激怒して、穂乃香と喧嘩になった。

「旦那の給料が大したことないから、ダブルワークなんでしょ!あんたと私じゃ住む世界が違うのよ。」

一方、千華江は食べ物のことで文句を言っていた。

「毎日朝ごはんも昼ごはんも夜ご飯も味のないパンを食べてるなんてもううんざりよ。人間らしい食事をしたいもんよ。」

「私もよ。」

ケイジの与えてる食事は中々狂気なものだ。


一方ケイジは上司のベンと電話をしていた。

「ケイジ、何のようだ?」

「備品の鍵を早急に送って欲しい。無断でそっちの会場で使われては困る。」

ベンはケイジの使うゲーム道具を無断で使うことが前のゲームでもあった。地味な嫌がらせをする上司だ。ケイジは有能だから代用品を作ったり、上手く見つけるが、今回はそうはいかないようだ。

「これはお前への試練だ。」

「自分のやってることを正当化するな。」

「これからゲームはじまるから、電話するなよ!」

電話が切れる。

「クソ野郎!面倒臭い仕事が増えたな。今、ゲームの企画を担当してるセレーナに電話するか。」

彼女に電話をした。

「ケイジ、久々ね。元気にしてた?」

「中々悪どいプレイヤーを相手にしてるから疲労がたまる。」

「ケイジもそんな弱音吐くのね。それで用件は何?」

「ゲームで使う鍵を本社から持って行って欲しい。」

「鍵の色は?」

「金色だ。」

彼女は自家用の飛行機で日本まで来た。もちろんパイロットもここの会社の人間。

「セレーナ、ありがとう!」

「お礼とかお金はいらないわ。その代わり必ずこのゲーム成功させて。ケイジはうちの期待の星なんだから。」

ケイジは先輩社員からそこそこ気に入られている。


「ゲームマスター、もう1日過ぎてるのに、何してるのかしら?」

「私達のことを見殺しにするのかしら?あいつならやりかねないわ。」

文句は言いつつも彼女達はケイジはとうてい勝てない相手ということは分かっていた。特に矢がすれすれで当たる瞬間を見た穂乃香はなおさらだ。

「待たせたな、クズども。」

画面からケイジが出てくる。

「あんた時間くらい守りなさいよ!」

山本佐江と木村知世は言った。

「あいにくここでは時間を守るというルールはない。悔しければゲームマスターになれるほど賢くなることだな。」

「ムカつく。何あの言い方?」

「それより、私達のご飯一生味のないパンなわけ?これから何か違うメニューに変わるの?もう私もうんざりよ。」

佐伯舞華は言った。

「これは良い質問だな。あとでゲーム説明でまとめて言うから、聞き逃すなよ。」

ケイジは音量を少し大きくした。

「次のゲームは鍵探しだ。」

「鍵探し?」

「そうだ。今からここの競技場を開放する。他の部屋も全て入れるようにする。ただし外に出れないのと俺の部屋は立ち入り禁止だ。もしそれを破れば命が無いと思え。」

そもそも外に出るのは不可能だ。大きさはマンハッタンのセントラルパーク、3分の2くらいの大きさだが、ここの建物自体は亜空間だ。

「ルールは簡単、ここの開場に30本の鍵をバラまいた。今腕に巻きついてる時計に大きく数字が表示されてるだろう。それが現在獲得した鍵の数だ。誰でも良いが全ての鍵がプレイヤーにもとにあればゲームクリアだ。さらにお前らには嬉しい特典がある。金の鍵が2本ある。金の鍵1本でもゲーム終了まで保有してれば食事のグルードが上がる。例えばスープやデザートがついたり、メインの料理もつく。朝も美味しいパンオショコラやスクランブルエッグが食べれる。」

「最後の方自分の好きなものばかりじゃないの。」

「でも2本なら、2つ保有してる人はどうなるのよ!もっと凄い特典があるの?」

「それ以上の特典はない。2つ保有してればもう一つは誰かに譲渡しても良いし、譲渡しなくても良い。いずれにせよその鍵はゲーム終了後回収する。」

今回も簡略化されたゲーム。しかし何か隠されているケースもある。プレイヤーは果たしてどう挑むのだろうか?

「ゲームはじめ!」

プレイヤーは全員走る。

「あそこに鍵があるわ。」

舞華は早速普通の鍵を見つけた。

「ここにもあったわ。」

美奈子も鍵を見つけた。それからも皆、かたまって動いた。

「中々見つからないわ。」

中々鍵は見つからなかった。明らめて、知世と美奈子と穂乃香はその場を離れ、競技場を出た。

「皆、分散して!」

雪田マリは指示を出した。皆、別々の所に行った。早速、加世とマリは合流した。

「何であんたついていくのよ!」

「何であんな指示だしたの?あんたがそんなこと言える立場なの?」

「ゲームをサボって、いつまでもかたまってるからよ。それにあんな人達と団体行動はしたくないわ。信用性ゼロよ。」

いつの間にか加世はいなくなっていた。

「3つの鍵は私か。金の鍵を見つけてやるわ。あいつらには渡さないんだから。」

プレイヤー全員がご飯をかけて、鍵を探した。

「水中の中に鍵があるの?もしかしたら金の鍵があるかもしれないわね。1番楽な方法はプールの水を抜くことだけど、そうもいかないようね。」

美奈子は室内プールにいた。穂乃香が入ってくる。

「ちょうど良いところに来たわ。水中の鍵がとってくれない?船崎さんって泳ぐの得意そうだから任せる。じゃあね。」

穂乃香は美奈子の足を引っかける。美奈子は溺れかけた。他の競技は得意なものの水泳だけは苦手だった。すぐにプールサイドに上がろうとすると穂乃香は彼女にビンタをする。

「助けて欲しいなら鍵をとりに行きな。」

「何すんのよ!」

穂乃香は部屋を走って出た。

「流石にこんなんで死なないから。もう何で私ばかり。」

美奈子はしょうがなく鍵を取った。

「良いところにいた。」

沢恵梨香が舞華に話しかける。

「ねえ、時任さん見なかった?」

「知るわけないじゃん。見つけてどうするのよ。」

「私見たの。時任さんが金の鍵を拾ったの。私が取ろうと思ったら走って逃げて行ったの。」

「私に協力して欲しいのかしら?そんなの無理よ。」

「分かった。一人で時任さんを探す。」

恵梨香は去っていく。

「時任さんが金の鍵を持ってる。今すぐ探しにいかないと。」

鍵はすでに6本見つかっている。この時点で鍵が見つかるのは千華江は運が良い。

「ねえ、時任さん見なかった?」

「知らないわ。服が濡れて最悪。」

美奈子は濡れたままだった。

「時任さんが金の鍵を持ってるのよ。」

美奈子もそれを聞いて、千華江を探す。このステージで人気者になってしまった。

「千華江さん、どこにいるのよ!出て来なさい!」

知世も必死で探した。

「時任さん、どこにいるの?」

佐江も千華江を探した。

その頃、マリは蛇と遭遇した。

「鍵があるのに蛇がいて取れない。大人しくどきなさい。」

会社では出来る女だが、虫やカエルなどを目の前にすると何も出来なくなる。

「恵梨香!蛇を追い払って。」

「私も嫌よ。」

二人は一匹の蛇が寝てる部屋の鍵を取れなかった。諦めてその場を去る。

「金じゃないけど、鍵が見つかった。」

佐江は第2備品室で鍵を見つけた。すると突然部屋中が煙だらけになり鍵を落とした。

「鍵はどこ?そんな!」

トラップはたくさんしかけられている。

「この部屋、蚊が多くて鍵取りたくない!最悪!美奈子、あんた鍵取りなさないよ。」

「嫌よ。それとすぐに扉を閉めて。蚊がたくさん出てくるでしょ。それより時任さん、どこなのよ。」

特殊部屋のせいで鍵が上手く取れない。

「ゴミの中に鍵がある。汚い仕事は男に任せたいわね。こういう時に男がいないと困るわ。私は時任さんを探すわ。」

山本佐江は汚い仕事を全て男に押しつける最低な女だ。

「こんな仕事は男にすぐこび売る女に押しつけて、時任さんを探すわ。」

マリは第3備品室に行き、千華江を捕獲する道具を探した。しかし見つからない。

「最悪、塗料が肌についた。」

マリの周りには色んな塗料が並んでいた。

一方千華江は調理室にあるスイーツをたくさん食べて、熟睡した。調理室はかなり分かりにくい位置にあるが、食べ物のことになるとそれも瞬時に嗅ぎ分けられる。

そんなことをしてる間に一日が過ぎた。千華江は朝目が覚めて、調理室を出た。

「見つけた!」

「は?追いかけて来ないで!」

千華江は美奈子から逃げる。

「私が金の鍵を頂く。」

穂乃香もやって来た。

「時任さん、見つけた!」

千華江が他のプレイヤーに追いかけられる。

「何なの?あんた達?」

「知ってるのよ!あんたが金の鍵を持ってることくらい。」

「私、金の鍵なんか拾ってないわよ。誰から聞いたのよ!」

皆、聞いた人の名前を言ったが、重なってよく聞こえなかった。

「もう何なのよ。聞こえないよ。」

「聞いて十分でしょ。早く、鍵をよこしなさい。」

「だから金の鍵なんて持ってないんだってば。追いかけて来ないで!」

「往生際が悪いよ。早く白状しなさい。」

その頃、恵梨香は美術室にいた。

「あれって、もしかして、金の鍵ね!」

恵梨香は金の鍵を見つけた。

「分断作戦成功したようね。時任さんが金の鍵を持ってるなんて嘘よ。全て私が仕掛た罠。見事に全員信じきったからびっくりよね。」

やはりそういうことだった。一日調理室でお菓子しか食べなかった千華江が金の鍵なんて拾えるわけがない。

「私の一人勝ちという所ね。あのおばちゃん達、本当にちょろいわ。私のパパ達と同じくらいちょろいね。」

彼女はここに来る前2人の男性と援助交際をしていた。

千華江達はまだ追いかけあった。千華江がつまずいて転ぶ。

「痛い。」

彼女は他のプレイヤー全員に囲まれる。

「まずはそのカバンの中身チェックするわ。」

ゲームマスターはプレイヤーの金品などほとんどの持ち物は没収した。しかし数点はこの会社が支給しているバッグに入れている。

「カバン触らないで!」

加世が無理やり奪う。

「やめて!」

彼女は金の鍵を持ってないのに、カバンを取られてしまった。

「見たかぎり、金の鍵はないわ。私達が時任さん追ったのは時間の無駄だったわけ?」

「だから私は何も持ってないと言ったでしょ。よぅがないならこれ以上私を追わないで。」

加世が1枚の紙を拾う。

「何これ?」

「変えせ!」

千華江は怒鳴る。加世は千華江を蹴飛ばして、紙を読み上げる。

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