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2話

前回までのあらすじ

・庭の地下にできた遺跡らしき場所でステータスが見られるようになったので進化先や職業、スキルを選んで家に帰った。

昨日からずっと待ってたけど3人ともまだ帰ってきていない。こんなの初めてのことだった。


心配だ。みんな何かに巻き込まれたのだろうか。でも誰からも連絡はないし…。


連絡がないことが余計に不安にさせた。みんな何かしらあったら連絡してくるはずだから。お父さんやお母さんに電話もした。でも二人とも電源を切っているのか繋がらなかった。悠斗はもともと学校にはスマホを持って行ってないからできないしなぁ…。


しょうがない、もう少し待ってかけなおそうかな。


……ちょっと待って…おかしい。静かすぎる。


ふと冷静になって周囲に耳を澄ませると静かすぎた。いつもなら車の走行音などが聞こえるはずだ。でも考えてみたら昨日からずっと外は静かすぎた。


私はとりあえずスイッターを見た。もしかしたら何かわかるかもしれないと思いながら。するとスイッターに驚きのことが書かれていた。


“突如現れた謎生物!世界の終わりか?”


その記事を中心に見てみるとどうやら私が寝ていた間に地震があったらしい。しかもその後、突如謎の生物たちが出現したみたいだ。その生物たちは銃火器も効かず、多くの人が殺されたらしい。しかも一部地域じゃなかった。それが分かったのは、同じような生き物が映った動画がいろんな国の人が投稿していたからだ。どうやら、世界中に現れたらしい。


(え、じゃあ私ももしかしたら死んでたってこと!?)


昨日の自分の行動を思い出してぞっとした。だって知らなかったから何の警戒もなくずっと外にいたのだ。しかもほとんど隠れる場所なんてないあのダンジョンっぽい場所にいた。投稿をよく見てみると、家の中にもその生物たちは入ってきたらしい。


つまり、ここにもやがてそいつらは来るかもしれない。この辺には安全な場所ないということになる。


スイッターをよく見ると、屋内でも安全な場所はいくつかあるらしい。しかし、限られた人数しか入れないらしいので無理そうだった。


(どうしよう…。あっそうだ!本当にダンジョンマスターになったから庭のダンジョン?に逃げればいいんだ!)


ダンジョンマスターはある程度ダンジョンの権限が使えると説明文に書いてあったのを思い出した。もしあれが本当に機能するならきっと安全なはずだ。というわけで、ダンジョンを避難所にすることにした。


(早速準備しなきゃ。)


思いつく限りの物をリュックに詰め込む。今後どうなるか分からないので水や食料などをありったけ詰め込んだ。


(よし。…あ、ダンジョンって奥は電波届くかな?まあ、使うときだけ、気を付けながら地上近くに行けばいいか。)


リュックに詰め込み終えると外に出る。幸い、謎の生物は周囲にいないようだった。庭は歩いてすぐなので謎の生物に出くわすことなくダンジョンに逃げ込むことが出来た。


(ふう、とりあえず、一安心。)


ひとまず自身の安全を確保したかな?そのあと、ちょっと調べてみたところ、どうやらこのダンジョン、普通のダンジョンとは違い、ダンジョンマスターがいるので侵入できるものを制限できるらしい。


だから私が自身の安全を脅かす生物の侵入を制限してみたら…あっさりとできた。本当にできたかわからないがとりあえずここは安全地帯になったということで。


安全が確保できたら、今度は一旦、ダンジョンの奥で電波が届くか確認した。


(…駄目だ、圏外だ。あー電波が届いたらなー)


私がそう思っていると突如脳内に声が響いた。


『ダンジョンをカスタマイズしますか?』


「えっ!そんなこと出来るの!?わぁ!やってみたい‼」


私はそう叫ぶと、ステータスの時ような半透明のボードが出た。


____________________


電波を通しますか?

YES or NO

____________________


私は迷うことなくYESを押した。するとスマホを見ると、圏外ではなくなっていた。


(やったー‼これで安全に外の情報が見られる‼)


電波が届くようになったので私はスイッターではなく、先にレインを見ることにした。もしかしたら知り合いが連絡してきているかもしれない。


すると案の定何人かからメッセージが来ていた。


レインには高専の友人、中学校の時の友人、家族との個人レインとやクラスの連絡網などとして使っているグループレインがある。そのうちのクラスのグループレインと友人数名からメッセージが来ていた。内容はこうだ。


___________________


4M


先生:皆さん、大丈夫ですか?謎の生物が現れてからの今の状況を簡潔に報告してください!


岩田:大丈夫です!無事避難しています。


上原:俺も大丈夫です!


坂田:俺も大丈夫です。


徳山:私も大丈夫です。



※この後自分を除く39人の生存報告が書かれている



先生:藤崎さんは大丈夫でしょうか?これを見たらなるべく早く連絡お願いします。


___________________


うん、どうやらみんな無事なようだ。私だけ返信していないのでずいぶん心配させてしまっている。申し訳ない。とりあえず無事なことを知らせなければ。


___________________


4M


藤崎:返信遅れてしまいすみません!私も無事です!


___________________


よし、グループのほうはこれで一応大丈夫。あとは個人のほうを…。


___________________


川本君


川本:藤崎さん生きてますか?


___________________


___________________


木原さん


木原:莉愛ちゃん無事?


___________________


栗本君


栗本:莉愛ちゃん大丈夫?


___________________


___________________


田川さん


田川:莉愛ちゃん大丈夫?


___________________


この4人からメッセージが来ていた。それ以外の人たちからは来ていなかった。忘れられているだけなのかそれとも…とにかくこの4人には無事であることを知らせた。


あの後無事なことを知ってみんな喜んでくれた。避難はどこにしているか聞かれたがまさかダンジョンに避難しているなんて言えるわけないからごまかしておいた。…お父さんやお母さんのメッセージはなかった。きっと避難先がごたごたしてるかなんかでレインする暇がないだけだよね?私はみんな無事だって信じてるからね。

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