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四話 パルケ・エスパーニャ執事
「ほんっとうにごめんなさい!!」
「まぁ、顔をあげてよ」
先程の悲惨な出来事から数分後、私は無事に用意されたスイートルームのベッドの上で、今も土下座している執事君をあやしている。
「そんな訳にもいきません!主たる優雅姫様を地面に落とすなど」
一度言おう、もう認めてしまうけれど私はお姫様ではなく勇者だよ。
「…じゃあさ、色々教えてよ。」
「い、色々?」
「そう、まずは執事君の名前。」
「あ…失礼しました!まだ名乗っていませんでしたね!それなのに、僕としたことが!」
言いたい。心の底から叫びたい。
執事くん、うざいぞ☆
「僕の名前は、パルケ・エスパーニャ。」
変な名前だ。ここは何も言わないで置こう。
「それじゃ、パルケくん。この世界について、何故私が死んだのか。
さっきの魔術師は誰なのか。教えてよ。」