1.願い事を叶えるためなら(1)
金髪の長い髪の女性は、漆黒色の蕀の森を目を細目て、眺めていた。
「蕀の森に咲くどんな願いでも叶える花レインボーローズ…」
女性は、蕀の森へ近づこうとは、しない。尖った棘に触ることしない。ただ眺め独り言を呟いてその場を後にした。
女性が向かった先は、此処から一番近い村アイラの宿だ。宿主は、彼女の髪を見て驚いた顔で
「こりゃあ珍しい金髪!縁起が良い色だからお客さん宿代をタダだよ!」
「そんなことしなくても良いわよ」
「そんなことないよ!私の宿に幸せを送ってくれただからこのぐらい全然大丈夫!むしろ感謝してるだからね!」
金色は、幸福の象徴。反対に赤は、不幸の象徴だ。金髪の子供は、幸福を運んでくると言われておりその子供がいるだけでその家族は、幸せになると言われている。しかし女性は、目をそらし
「…じゃあちゃんとお金は、払うわ。だけど、質問するから答える。それで良いかしら?」
「そこまで言うなら…解った。何でも答えるから、どんどん聞いて!」
宿主は、椅子に座り女性を見る。女性は、少しだけ考え。
「この村で黒いローブを着た赤髪の男を見なかったかしら?」
「赤髪?黒いローブならよく見るけど、そんな不吉な色の髪をした奴なんて見たことない」
「そう…じゃあ…………レインボーローズのこと詳しく教えてくれるかしら?」
そう女性が言った瞬間に宿主は、目をそらし足を組む。女性は、首を傾げて見ているとドアをかける音が聞こえた。入ってきたのは、ラルクたちだ。
「いらっしゃい。一泊354ガスタだよ!」
「じゃあ三人部屋を2部屋で、1つだけ大きいベッドがあると助かるけん」
そう言ってザックは、お金ぴったりを出し渡された鍵をルリラナに渡しに歩き出す。
「何の話だったけ?お客さん」
「あら?それは、愚問よ。惚けてるの?舐めてるの?解ったわ。もう一度言うから、またふざけたこと言ったら怒るわよ。私が知りたいのは、レインボーローズのことよ」
女性は、腕をくみ宿主を睨み付ける。ザックは、後ろを向き少しだけ考え
「姉ちゃんもれいんぼーろーずを調べとるん?ワシらもそれ聞きたいけん良いか?」
「ええ、良いわ。さぁ、言いなさい。何でも答えるって言ったのは、嘘かしら?」
「……私が言える立場じゃあないから、山吹色の屋根の家に住むユアに聞いて」
目をそらして宿主は、言った。それを見たラルクは、少しだけ考え女性所へ行く
「お前、朱獅子の目を知ってるか?」
「…………あら?奇遇ね。私もその人達を探しているよ。
宿主さん、最後の質問は、この子達の宿代をタダにしてくれるかしら?」
「え!」
宿主は、ラルク達を見て考える。エルフに人間、鬼族そして、人魚。こんな人達タダにする理由は、ない。しかし、だけども彼女の質問に断ることは、出来ない。
「解った。お金は返すよ」
渋々お金を返し深いため息をはいた。女性は、にっこり微笑み
「少しだけあんたたちと話したいわ。私についてきてくれるかしら?」
「良いと言いたいところですが、初対面の人に宿代をタダにして貰った上に自己紹介がもないですし」
「そうね…私は、アディネス・ヴィルよ。アディーって呼んでいいわ。そして、お礼は、良いわよ」
そう言ってにっこり微笑んだ。ミウは、不思議そうにその笑顔を見て首を傾げてみる。
「俺は、ラルク。ラルク・ヴェルク」
ラルクの次は、トラード、ルリラナ、ザックに最後がミウと自己紹介を始めた。アディーは、ミウをじっと眺め何か呟いた。
「……解っています。君は、ザルクルフの騎士ですよね?」
「…………部屋に入りましょう?話は、そこで受けつれるわ」
そう言ってアディーは、部屋に入っていった。
ザルクルフの騎士。ザルクルフ。この世界を滅ぼす結末に追い込んだ張本人。その騎士がいるとすれば、巫女もいる。と言うことは、ザルクルフを復活を望んでいるのではないだろうか?
「ミウさん、ラルクさん。気お付けて下さい。朱獅子の目かもしれませんので」
「大丈夫ですよ。トラードもいますしザックもルリラナもいます。ボクたちには、心強い仲間がいますから」
そう微笑んでミウは、部屋に入っていった。ラルクは、少しだけ考え
「俺は強いから平気だ。何かあったら俺が守る」
「そうじゃな!ってなるか!アホ!」
ザックは、ラルクの頭を殴り腕をくむ。ラルクは、頭をおさえザックを睨み付けだ。
「確かにお前は、強い。でも、その強さは、本物じゃあないんよ。ザルクルフの力じゃ。ザルクルフの心臓は、お前の心臓でもある。完全に封じ込めることはできないからお前の中にアークルの力で押さえると言うことにしとるんじゃ」
「あれ?でも、ミウさんは、封印したっと言っていましたよ」
「形だけの封印じゃ。心臓を封印すると言うことは、そいつを殺すと言うことになるけんな」
ザックは、しゃがみこみラルクの両肩をもちじっと目を見る。
「ザルクルフの負の感情に負けたらそこで終わり。バットエンドじゃ。
お前は、強い。けんど、その力を使わずに戦うことになるとお前は、弱い。じゃけんワシらが居るってわけじゃけんな」
ラルクは、考える。何時ザルクルフの力を使っているのか。どうやって使っているのか。解らない。そう考えていると突然ドアが開きラルクの頭に当たった。
「美味しいクッキーとコーヒーを用意してくれるとアディーが、言っていますよ!
………ってなにやってるんですか?」
ミウが見た光景は、誰もが言葉を失う物だ。何故なら、ドアが頭に当たった衝撃で、目の前にいるザックの顔と顔がぶつかる。そして、唇と唇が重なりあっているのだ。
それを見たルリラナは、ザックを突き飛ばし見たことない顔で、睨み付けていた。
「ルリラナちゃん落ち着いて。おじさん怖い」
「“事故”だもんね。うん。男と男がキスなんて、気持ち悪いもんね」
「そうそう。事故。いくら、ワシがハンクと知り合いって言ってもワシの好みは、パーフェクトボティの大人の女性じゃ。子供の…まして男には、興味ないよ」
「うん。でも、虫が悪のよ」
素敵な笑顔でルリラナは、ザックに一発殴って部屋に入っていった。




