神秘の世界
俺は今驚きを隠せずにいる。
いつものように洗濯をしていたのだ。
そう。いつものようにだ。
しかしなんかちょっといつもと違うところに気がついた。
俺はそのいつもとは違うものを持っている。
そう。瑠璃ちゃんのブラジャーだ。
小学校のころからブラみたいのはしてたけど、こんなフリフリがついた可愛らしいのは持ってなかった気がする。
中学校に入ってから成長していたとは思っていたけど、ここまで成長しているとは思わなかった。
いや、瑠璃ちゃんがいつものように洗濯物入れに入れているということは、そこまで気にしてはいないということなんだろう。
いやいや。俺も気にしてない。気にしてないのだが、急にこういうものを見てしまうと、心の準備が出来てなかったというか、QBKというか…
これって一緒に洗濯してもいいのか?
なんか下着なら下着だけで洗濯したほうがいいってなんかで見た気がするな。
い、一応ネットに入れて洗濯するか。
それにしても、瑠璃ちゃんも大人になっていくんだな。
いや、こういうものを見てしまったからっていうわけじゃないけど、成長過程を見ているとつくづくそう思うことが多い。
例えばカレーのレパートリーに『シーフードカレー』が追加されてたり、リップクリームなんか塗ってたり、髪を切りに行くときもちょっと遠めの美容室なんか行っちゃったり、それこそブラジャーなんかも…いやいや。気にしないって言ったばっかじゃん。
やっぱり親としては気になるもので、本当の親ではないにしろ、瑠璃ちゃんがこうやって大人へと成長していくのはとても楽しいし、嬉しいものである。
……
…このブラって恭子と買いに行ったのかな?
それともキララちゃんか亜里沙ちゃん?
それとも一人で…?
このデザインなら恭子かもしれない。でも最近の子がどんなのをつけてるかなんて知らないからなんとも言えない…
いや、気にするのはやめるって決めたはずだ。
うん。気にするのはやめよう。
気にしない気にしない。
なんかいけないことをしている気になってきたな。
別に下着なんて初めて見たわけでもないし、恭子のも何回も見てるわけだし、昔の彼女のとかも見たことはあるわけで、生徒のパンチラなんかは日常茶飯事だ。階段登ってたらよく見えるし。
でも瑠璃ちゃんのっていうのが強烈だったな。
……だから気にすんのやめようって決めたじゃん。
ダメだ。テレビでも見て落ち着こう。
ピッ。
『天女も思わずつけちゃうブラ。これであなたも天女に』
ピッ。
なんで?
なんかタイミング悪いよ?
テレビつけたら0秒で下着のCM始まったんだけど。
うわー。もうダメだ。今日は呪われてるな。やめよう。何もしないようにしよう。
そう思って俺は、瑠璃ちゃんが帰ってくるまでの時間、悶々としながら夜ごはんを作ることにした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
感想とか書いていただけると嬉しいです。
いろんな意味で原点回帰ということで、変態正親回でした。
この物語はフィクションです。
実際の世界と比べないでください。
次回もお楽しみに!




