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ごきげんななめ

「今日はなるべく早く帰ってきてね。夕方にじいちゃんのとこ行くからね」

「わかった」

「……? じゃあ…いってらっしゃい」

「いってきます」


お盆ということで今日から3日間はサッカー部の練習は休み。よって俺にも短いけど、3連休という、短く遅い夏休みがやってきた。

そんなお盆休みの初日は、なかなか行けなかったじいちゃんの家に行こうと思っていたのだが、瑠璃ちゃんがいつものメンバーと遊ぶということで、仕方なく夕方から行くことにした。

そして今さっき瑠璃ちゃんが出かけたところなのだが、なにやら機嫌がよろしくないみたいで、先週の海から帰ってきてからムスーっとしてることが多い。

どうかしたのかと聞いてみても、『なんでもない』の一点張りだった。

まぁ無理に聞くのも良くないと思い、瑠璃ちゃんから言ってくるまでは待ってることに決めた。


「じいちゃんのところに行ってもあんなんだったらどうすっかなぁ…」


そう呟いてみると、やはり聞いてみるべきだったかと後悔してしまう自分がいる。

よし。帰ってきてから聞いてみるか。


ピロリロリーン。


瑠璃ちゃんが帰ってくるまでに掃除でもしようかと掃除機に手を伸ばしたときに、テーブルに置いてあったケータイが音を鳴らした。

誰かと思って見てみると、天野からの着信だった。


「なんだ?」


とりあえず電話に出てみた。


「もしもーし」

『あー、私。今大丈夫だった?』

「おー。掃除しようかと思ってたところだけど、なした?」

『えっと…瑠璃ちゃん居る?』

「瑠璃ちゃん?」


なんでまた?

瑠璃ちゃんに用なら直接かければいいのに。


「今いつものメンバーと遊びに行ってるけど…」

『そっか』

「なんかあったのか?」

『ちょっとそっち行ってもいい? ってゆーかもう近くまで来てるんだよね』

「は?」


俺は窓からベランダに出て、下を覗いてみた。

すると、俺に気がついてヒラヒラと手を振っている天野が見えた。


「ちょっとそっち行くわ」


天野を見ながらそう言うと、電話越しに『ありがと』と聞こえた。


サンダルをつっかけて鍵と財布とケータイを持って下に降りた。

そして玄関の横の壁に寄りかかって待っていた天野に声をかける。


「なした?」

「挨拶とかは無しっスか」

「いきなり訪ねてくるんだから、心配になるだろが。挨拶どころじゃないだろ」

「なんか、ごめんね」

「まぁ気にすんな。そういえば昼飯食べたか」

「いや、まだだけど」

「瑠璃ちゃんが帰ってくるまでに軽く食べようかと思ってたんだけど、今ちょっと急に腹減ってきたから、ラーメンでも食べに行こうかと思ったんだけど、一緒行かない?」

「ハハ、なにそれ」

「ほら、行くか行かないかはっきりしろー」

「はいはい。行きますよー。お供いたします」

「それでいいんだ。よーしレッツゴー」


俺が歩き出すと、天野が俺に追いついて、小さく笑いながらからだをぶつけてきた。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


何度もおやすみしてしまってごめんなさい。

また再開しますので、のんびりとお楽しみください。


そして問題発生。


次回もお楽しみに!

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