メールライン
瑠璃と恭子
『正親さんが、今度ご飯食べようって言ってるよー。いつにする?』
『おー! いつでも大丈夫だよー…と言いたいところだけど、今レポートで忙しいんだよねぇ。明日までにもう1つ書かないといけなくてさ』
『レポートって何?』
『授業の内容をまとめた感想文みたいなやつ。作文用紙で言うと20枚くらい書かないとダメなのさー』
『うわー大変そう。私も水曜日からテストだから、その勉強しないといけないし、来週にする?』
『おーけーよー』
『わかった! じゃあ正親さんに伝えておくね』
『よろしくー。テスト頑張ってねー』
『恭子ちゃんもレポート頑張ってねー』
正親と宏太
『彼女欲しいなう』
『勝手に作れ』
『冷たいなう』
『風邪ひいたんじゃないか?』
『この間瑠璃ちゃんが知らない男の子と歩いてたなう』
『そんなわけないなう』
『ノリが悪いなう』
『食事なう』
『邪魔して悪かった。彼女探してくる』
『いってらっしゃーい』
恭子と香恵
『最近武田とどう?』
『んー特に進展なしかな』
『まだ進展してないの?』
『武田もサッカー部の試合が近いとかで遅いみたいだし、休みの日も部活のほうに出てるし、私もレポートとかテストとかピアノの練習とかとか』
『なんか大変そうだね』
『いいのー。私たちはゆっくり愛を深めていくのさ』
『大人ぶっちゃって。実は今すぐにでも会いに行きたいくせに』
『なぜわかった!?』
『何年親友やってると思ってるんだ。そのくらいわかるわ』
『さすが香恵さん』
『ふふん。もっと欲を出さないと後悔しちゃうぞー』
『武田にも同じようなこと言われたー。もっとわがまま言えって』
『付き合い始めてから急に大人しくなっちゃったからじゃない?』
『だって武田も年上だし大人だし瑠璃ちゃんだっているしって思ったらあれこれ言いにくいっての』
『それを踏まえてのわがまま言えってことなんじゃないの?』
『そうなのかなー?』
『私はそう見るね』
『なんで恋愛経験の無い香恵にそこまで言われにゃならんのか。ちょっと不本意』
『そのセリフに私も不本意だわ』
瑠璃とキララ
『ってわけでさ、もうお父さんムカつくの』
『でもそれはキララちゃんのことを心配してるんでしょ?』
『そうかもしれないけど、加減ってものがあるでしょ』
『そうなの?』
『みんながみんな正親さんみたいなお父さんじゃないのよー。正親さんがウチのお父さんになってくれればいいのになー』
『正親さんは私のお父さんだから渡さないよー』
『取らないっての。瑠璃は正親さん大好きだもんね』
『大好き!』
『はいはい』
怜央とヒロト
『いい加減に瑠璃に告白でもすればいいじゃん』
『僕はそういうのいいって言ってるでしょ』
『でも瑠璃のことだから誰かに告白されたらとりあえず付き合っちゃうかもしれないぞ? それでもいいのか?』
『良くないけど…でも今の関係を壊したくないし』
『大人ぶっちゃってー』
『だってそうなんだから仕方ないだろ』
『ヘタレヘタレー』
『うるさいー。そういうヒロトはどうなのさ。誰か好きな人いないの?』
『俺は特にいないかな。怜央が瑠璃を狙ってる以上瑠璃には手を出せないし』
『ヒロトも武田さんのこと好きなの?』
『好きっつーか可愛いじゃん。一応候補には入ってたけど、怜央と取り合いしたくないからさ』
『なんかありがと』
『気にすんな』
『笹木さんは?』
『あいつはダメだ』
『なんで?』
『あいつの母さんが怖い』
正親と恭子
『サッカー部の試合どうだった?』
『今日勝ったから次準決勝』
『おー。すごいじゃん』
『でしょ? まぁ俺は何もしてないし、引率で来てるだけだし、監督も坂本さんがほとんどやってるからなんだかね』
『教え子がそこまで行けたんだからもっと喜びなよー』
『嬉しいさ。坂本さんが「あと2回勝って初めて勝利だ!」って言うから素直に喜べないかな』
『さすが坂本さん。鬼コーチだ』
『天野はレポートとか落ち着いたか?』
『今書いてるのももう終わるし、今ラストスパート前の息抜きって感じ』
『じゃあ明日デートでもするか』
『!?』
『そのリアクションはなんなんだよ』
『だって今日ご飯食べに行くって行ったじゃん。なのになんで明日?』
『今日は瑠璃ちゃん込みだろ? 明日は二人っきりで出かけたいと思ってさ』
『瑠璃ちゃんは?』
『明日はいつものメンバーと遊ぶんだってさ。だから俺は暇人』
『わかった! 超高速でレポート終わらせる!』
『デートは明日だぞー。でも頑張れー』
ここまで読んでいただきありがとうございます。
感想とか書いちゃってもいいのよ?
正親と瑠璃ちゃん以外の本音がところどころ入っております。
なんか小話の詰め合わせみたいな回になっちゃいました。てへぺろ
次回もお楽しみに!




