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私の歯車は狂いだした。

はじめまして。 桜華那(サクラカナ)と申します。

初めて投稿させていただきました。

小説の書き方などわからない初心者ですが、どうぞよろしくお願いします。

   -プロローグ-


 私が今の旦那と出会ったのは、社会に出てから。それまでは、普通の学生生活を送っていた。まぁ、パソコンに溺れていた記憶の方が多いが…。今では、ネットを使うことも少なった。使うとしたら、家計簿を書くのが面倒なのでパソコンでまとめるくらいになってしまった。そのせいか、学生生活を思い出すたびにネットに繋いで【あのチャット】に入ってしまう。今は誰も利用なんかしていないのに。



   -恋心-


 私が本気で恋をしたと思ったのは、中学校3年生、受験生の時だった。

 私はずっとネット環境が整ったパソコンを所持し、ネットでたくさんの人と友達になった。そして、夏休みの時に、私の恋は始まった。

 私はいつも学校に帰るとパソコンを起動させる。そして、チャットに入る。そこのチャットには学校の友達もいたり、その友達の友達がいたりした。そこで出会ったのだ。笹原雪斗(ササハラユキト)に。

 彼は優しく、ちょっとお茶目なところがあった。でも、かなりの気まぐれもので、ほとんどチャットでは話さなかった。話すとしたら、少しHな話が出たときや、自分と気が合う人。そして、そこのチャットで可能な通話機能を使うときだけだだった。そんな彼と時々、私は個人で通話をしていた。そこからほかの人たちを会話に混ぜていくのだ。

 そして私は、夏休み中の部活を終え家に着くといつものようにパソコンを起動させ、チャットに入った。

 私がいないあいだに、笹原雪斗からコメントが来ていた。「INしたら声かけろよなw」と。私はコメント通りに声をかけた。だけど、返事はなかった。その日は塾があるので7時から9時まで席を外した。

 塾が終わり、家に帰りパソコンを起動させチャットに入る。そしてまた、彼からコメントが来ていた。

「俺と付き合ってくれないか。」


そのコメントを見たとき、私は一瞬にして凍りついた。今まで告白なんか経験していなかったからだ。でも、それだけではなかった。今まで私は、彼 【笹原雪斗】 のことを友達だと思っていた。そのため、恋愛対象に入ってはいなかった。そんな彼からのいきなりの告白コメント。私は真実が知りたくて個人通話をアポなしてとった。

 そして彼は、通話に出た。



   -交際-


「あ、やっと戻ったな。俺のコメント見ただろ?返事聞かせてくれ。」

「………。」

「あれ…?どうした?」

「なんで告白なんかしてきたの?私は雪羅(ユキラ)のこと友達ととしか見てないのに。」

「あ、そうなんや。でも、そんなの関係ないわ。俺は本気でお前に惚れた。」

「顔も見てないのに?」

 そうなのだ。このチャットではカメラは使えない。だからといって相手に顔写真を送ることすらできないのだ。だからといってメアドをコメントに書く事は禁止されている。メアドを1度でもコメントに書くと一生このチャットをしようできなくなってしまう。できるのは個人・大勢での通話にチャットのみ。


「お前、顔で選ぶのかww?」

「性格の次に重視するところだよ。」

「なら、別にいいじゃねぇか。俺、雑誌に出てる読モだぞぉ~」

「嘘だ。」

「嘘じゃねぇよ。お前も知ってるだろ?サエ。 【チルク・ミルク】っていう雑誌」

「えっ…。」

【チルク・ミルク】とは、私が一番気に入っている雑誌でファッションだけでなくアニメや漫画などの情報も載っている。

「何。お前知らねぇの?!」

「知ってるよ!だって、一番お気に入りの雑誌だもん。」

「メンズ向けのところ読んでる?」

「時々。あんまり興味ない。」

「そうか。今手元にある?」

「あるよ。塾帰りに買ってきた。」

「おぉ~!ナイスタイミングっっ!」

「メンズのところ開いて。その中で誰が一番かっこいいと思うw?」

「えっと……この〈ササユキ〉って人かな。」

「ササユキはオレだよ。笹原雪斗からとってんの。わかる?」

「えっ……。嘘でしょ…?」

「嘘じゃねぇよw それでも俺と付き合わないの?」

「でも…大阪と愛知って… 私遠距離苦手だと思う。」

「俺も苦手だよ。そばにいて欲しいタイプ。」

「じゃあなんで。」

「諦められないから。たとえお前が俺のこと嫌いでも、俺はお前に会いにいく。」

「会う?」

「そう。おれ、愛知に引っ越すんだよ。親の仕事の用事で。」

「嘘でしょ…?」

「これも嘘じゃない。事実。名城大付属高等学校に行く。」

「あ。それ、私が受けようとしてる高校…」

「なら好都合じゃん!一緒に高校行こうぜ。これで、いつでも会えるな。」

「まって。私まだ付き合うなんて言ってない。」

「わかってる。でも、俺はお前が好きだ。早く会いたい。」

「ちょっと待ってよ。私の返事は関係ないの?」

「あぁ。関係ない。来週の土日そっちに行く。下見にな。その時にでも会おう。てか、会って。」

「そんな…。」

 どうしよう。いきなりすぎる。付き合ったこともないこの恋愛初心者の私にいきなり告白して、返事もなしに会いに来るなんて…。

「考える時間ちょうだいよ。」

「I'll give you one day.」

「えっ?1日しかくれないの?!」

「早くな。じゃ、今日はこれまでだ。おやすみ。」

そんな…明日までに返事を出せなんて。無茶だ。恋愛対象でもないのに。どうしたらいいんだろう…。恋愛相談出来る友達もいないし、ましてや親に話すなんてもってのほかだ。答えを出すまでのチャットにはいかないようにしよう、そう心に決めた。 はずだった。

 次の日、帰ればパソコンを起動させチャットに入ってしまった。既に習慣ずいていたようだ。

しまった。返事、考えていなかった。その時、アポなしの個人通話がかかってきた。雪斗からだった。私はどうしようもない衝動に駆られその通話を切ってしまった。でも、何度もかかってきた。だから、渋々出た。


「返事は?」

「1日じゃ足りない。」

「1日もあげたじゃん。」

「1日しか だよ。」

「でも、考えることはできただろ?」

「うっ………。」

「今の心情は、図星だなぁww」

「ん~~~~! もいいよっ!!付き合えばいいんでしょ!!!」


私はその一言を彼にぶちまけ、通話を切った。それいらい、彼からの通話は来なくなったが、頻繁に私と

のチャットを楽しんでいた。そして、私自身も楽しんでいた。さらには、きっと会えばもっと楽しいんだろうなと思い始めていた。





                                          -続く-

次回は、雪斗が愛知に来てくれます。その時、彼女は…。 お楽しみに。

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