表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
外の世界  作者:
無限ホール
8/75

狂った世界 (クルッタ セカイ)

あえて短くしてみました。どうでしょうか?

 僕はいつものように食堂へと向かった。そして、クリスたちと会ったんだ。

 「……?」

 ドアが半開きになっていた。普段なら、きちんと閉まっているか開放されているかのどちらかなのに。僕は不思議に思いながらもドアノブに手をかけた。

 「うっ……!!」

 食堂から鼻にツンとくる不愉快な何か―――悪臭―――がした。僕は思わず扉を閉めてしまった。とてつもなく嫌な予感がした。

 キリエさんを呼んだ方がいいのだろうか。そう思った後に苦笑する。こんな時でさえ、僕は博士を呼ぼうとしないんだな。

 とりあえず、もう一度扉を開けてみることにした。

 「?!」

 そこには、異様な光景が繰り広げられていた――――。




 狂ってる。

 僕はそう思わずにはいられなかった。何だろう、この光景は。

 壁、床、机、椅子、カーテン。全てがどす黒い赤に染まっている。昨日まではこんなんじゃなかったはずだ。

 赤、赤、赤、赤、赤、赤、赤、赤……。見渡す限り全てが赤だ。もしこれが、室内を改装しただけだって言うのなら、僕はただ呆れて溜息をつくだけで済んだのかもしれない。でも。

 違う、明らかに違う。これは明らかに異様だ。

 その時、ふと室内の真ん中に落ちている『何か』を見つけた。ちょうど、ドッジボールのような大きさの『何か』。どす黒く染まっている。

 「どうしたんだい?」

 クリスはちっとも食堂に入ろうとしない僕を訝しんで訊いてきた。けれど、今の僕にとって彼の声はただの『音』と同じだった。

 「鈴?」

 室内の真ん中に落ちている『何か』。ドッジボールのような大きさの『何か』。僕はそれが本当は何なのかをよく知っている。それは。




                   ハカセだ。




              『それ』は、博士ハカセの頭だった―――。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ