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外の世界  作者:
無限ホール
1/75

似てない双子 (ニテナイ フタゴ)

編集し直しました。


 気がつくと君はそこにいた。

 気がつくと僕はここにいた。

 僕たちは外の世界を知らない。テレビで見たことはあるけれど、実際に外の世界を見たことはない。僕たちの世界は『ここ』だった。『ここ』が君と僕のいる場所だった。

 それなのに。

 君は行ってしまった、どこか遠くへ。そして君は言うんだ、「まだそこにいるの?」と。

 君の見た世界を僕は知らない。僕の世界は『ここ』で終わる。









 「何をしているの?」

 殺風景な廊下。ゴシック調の窓。モノクロの世界。

 佇む彼女に僕は訪ねた。すると彼女は振り返る。「外を見ているのよ」

 「ねえ、空って綺麗だと思わない?」

 彼女は言う。そうだね、と僕は頷く。

 「今日はいい天気ね。私、青空って好きよ」

 僕の双子の姉―――レイ―――は、そう言って微笑んだ。

 彼女は美しい。けれど、玲には何かが足りない。その笑顔に感情がない。彼女の美しさは人形のそれと何ら変わらなかった。

 なぜ彼女にココロがないのか、僕には分かる。分かるけど、それに何の問題があるのか僕は解らない。


 博士ハカセは言った。「ここから出てはいけないよ」

 博士とうさんは言った、外には何もないんだと―――。

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