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第8話 光る通路

迷宮の小部屋の奥。

 壁の向こうから、淡い光が漏れていた。

 まるで隠し通路みたいだ。

「ここ、さっきは気づかなかったよな?」

 俺が言うと、リラが頷いた。

「魔物が動くと、迷宮の構造が少し変わることがあります」

「え?」

「迷宮は生きていると言われています」

「いや怖い怖い」

 ダンジョンが生きてるとか、ホラーじゃないか。

 レンはすでに通路を調べていた。

「通れる」

「行く?」

「危険」

「でも行くんだよね」

 レンは小さく頷いた。

 まぁそうなるよな。

 俺たちは光の通路に入る。

 さっきまでの岩の壁とは違う。

 黒い石が、淡く青く光っている。

「綺麗だけど」

「絶対ヤバいやつだよね」

「その通りです」

 リラがあっさり言った。

 安心できる要素が一つもない。

 その時。

 カサッ。

 壁の隙間から虫が出てきた。

黒蝕虫 Lv1

 レンの矢が飛ぶ。

 シュッ。

 終了。

「この虫だけは弱いね」

「群れなければ」

 それは聞きたくない。

 俺たちはさらに奥へ進む。

 通路は少し下り坂になっていた。

 空気も冷たい。

「なんかボス前っぽい」

「ボス?」

 レンが聞く。

「ゲーム的な感覚」

「よく分からない」

 そりゃそうだ。

 その時。

 通路の奥で何かが動いた。

 ズル……ズル……

「……」

 音が重い。

 ゆっくりと影が近づく。

 そして姿を現した。

 それは巨大なムカデだった。

 体長は二メートル以上。

 黒い甲殻。

 無数の脚。

「うわぁ……」

 俺は思わず後ずさる。

 画面に文字が浮かぶ。

迷宮ムカデ

Lv12

HP:120

力:25

防御:22

スピード:18

特徴

迷宮の奥に生息する大型節足魔物。

素早く動き、毒牙を持つ。

毒攻撃に注意。

「毒!?」

 俺は即ツッコミを入れた。

「それ最初に言ってほしい!」

 リラが魔法を構える。

「噛まれたら危険です!」

 ムカデが動く。

 速い。

 ガガガガッ!

 石の床を走る音が響く。

「思ったより速い!」

 レンが矢を放つ。

 シュッ!

 甲殻に当たる。

 カン!

「硬い!」

 ムカデがレンに突っ込む。

 牙が光る。

「転生網!」

 俺はスキルを発動。

 光の網が広がる。

 バサッ!

 ムカデの体を包む。

 だが。

 ギシギシ!

 甲殻が網を押し広げる。

「力強い!」

 リラが叫ぶ。

「援護します!」

「ライトボルト!」

 光の魔法が直撃。

 ムカデが少し止まる。

 レンの矢が続く。

 シュッ!

 シュッ!

 弱った。

 今だ。

「捕まれ!」

 俺は網を締める。

 ギュッ。

 ムカデが暴れる。

 だが。

 パンッ!

 光が弾けた。

 ピロン。

Lv15になりました

「またレベル上がった」

 俺は息を吐く。

 ムカデの死体は光になって消えていた。

 リラが言う。

「毒を受けなくて良かったです」

「ほんとそれ」

 虫系モンスターは勘弁してほしい。

 レンは奥を見ていた。

「まだ通路が続く」

「まだ奥あるの!?」

 俺は思わず言う。

 だが。

 その時だった。

 迷宮の奥から、低い振動が伝わってきた。

 ゴゴゴ……

 床が少し揺れる。

「地震?」

 リラが首を振る。

「違います」

 レンが言う。

「魔物だ」

「え?」

 通路の奥。

 暗闇の中に。

 巨大な影が見えた。

 さっきのムカデより、さらに大きい。

「……」

 俺は思った。

 これ。

 たぶん。

 本当にボス前だ。

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