7話「かつての旧友、ただし中身はジジイ」
「何してるの?」
白髪の女の子はコノハに聞いてきた。
「えっと……レモンで電球光らせてた?」
コノハは、タジタジしながら答えた。
白髪の女の子は少し驚いたように、
「科学実験してたの?」
「……!?」
コノハはこの世界に来て、やることなす事全て魔法を使ったと言われたが、はじめて自分以外から科学の言葉を聞いて、驚いた。
「え?まさか転生した人?」
コノハは、ストレートに聞いた。白髪の女の子は少し驚いた様子だった。
「まさか……黒谷……か?」
白髪の女の子から前世の名前である「黒谷」という言葉、そして黒谷と自分を呼ぶのはまさか……
「み、水谷……か?」
2人はフリーズした。目の前には女の子になったかつての旧友が目の前にいる。
「黒谷!心配してたんだぞ!!」
白髪の女の子(水谷)はコノハの胸ぐらを掴んできた。
「俺が転生してから、お前をずっといるかもしれないって探してたんだ!」
目の前の女の子は泣きながら言ったことでコノハは涙が出てきた。
「お、俺だって……」
2人は抱き合い、泣いた。
「黒谷、そういえばこの世界のお前の名前なんだ?俺はユイだ」
ユイは名乗るとコノハは涙を拭った。
「俺はこの世界ではコノハだ」
コノハは答えると、後ろの草むらから物音が聞こえた。
「あぁそうだ、お前に教えとくぞ、2人は田中……お前で言うとクソババアと遥くんだ」
草むらから、金髪ツインテールの女の子と、金髪ツインテールの女の子の後ろに隠れている少し小さい茶髪のボブショートの女の子が現れた。
「クソジジイ!」「黒谷先生!」
え?マジでクソババアと遥くん!?
「ちなみに2人の名前は金髪の方がサリーくんと茶髪の方がハルナくん……」
「え……」
コノハは困惑しながら倒れた。
「黒谷!」「クソジジイ!?」「黒谷先生!」