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001  「あっっっの女神ヤロウ、ゆるさねえ!」

「あっっっの女神ヤロウ、ゆるさねえ!」


 俺の目の前に広がるのは人間の営み要素が皆無の原生林。現代日本の高校生が放り込まれたら3日も持たないような野生のフィールド。


 どうしてこうなったかというと、俺が異世界転生したからだ。


 いや、 させられた(・・・・・)からだ。


 俺の名前は、 赤穂大河(あこうたいが)。18歳の普通の高校生。好いた惚れたの青春を謳歌する、ごく普通の男子だ。

 周りのやつらより若干体格が良く、目つきも鋭いせいであまり友達は居なかったけど、まあ、そんな事よりも恋する胸の高まりが大切だからな。


 そんな俺にある日、雷が落ちた。


 宝くじに当たるよりも確率が低いと言う落雷の直撃だ。

 そして直撃した瞬間、俺は死んだ。

 雷が直撃した、という事実も、死んだという事実も、後から教えられたことだ。


 あの性悪女神によって。


 目覚めたら雲の中のような真っ白な空間だった。

 目の前には白い薄布のようなものを羽織っただけの絶世の美女。

 生まれてこのかた目にしたことが無い、パーフェクト西洋外国人の姿をしたその女に目を奪われていたなんて、今思えば腹立たしい!


 あのクソ女神ヤロウ、事もあろうかこんなことを言いやがったんだ!


赤穂大河(あこうたいが)。お前を私の創った世界に墜として罪を償わせる」


 もちろん俺は無罪だ。身の潔白を証明したさ。

 だけどな。


「自覚が無いなどとは不敬極まりない。お前の罪状は『女性の迫害』。万死に値する」


 続けてこうだ。


「被害者の名は、岩瀬 咲歩(いわせ さきほ)轟 亜裕(とどろき あゆ)日限和花(ひぎりのどか)酒向 姫奈(さこう ひめな)、etc.、etc……」


 この女の子たちの名前を聞いた時、俺はこの女神を見た時の比ではない程に心臓が跳ね上がった。

 なぜなら彼女たちは、俺が生まれてから今までに好きになった女の子たちだったからだ。


 俺は解せなかった。なぜ彼女たちが被害者なのか。どうして俺が罰せられなければならないのか。


 そして告げられたのは俺の心当たりのある事実。

 スカートをめくる、ものを隠す、泣き虫だと罵る、髪の毛をひっぱる、部屋に閉じ込める、蜘蛛や虫を投げる、etc.、etc.。


 確かにやった! ああやったさ。好きな子の気を引こうとしてやった! そして嫌われ続けてきたさ! でも高校生にもなったら分別はついてきた。それでも、からかったりはしてたけど!


 でもそれは恋なんだ。青春で思春期なんだ!!


 だけど、どうやら潔癖症で極度のフェミニズムの持ち主のこの女神はそうは考えないらしい。


「もはや語る言葉はもちません。その魂が擦り切れるまで我が世界で業を償い続けるといい」


 だとよ。

 そして今がその後の状態だ。


 改めて周りを見回しても、日の光がほとんど届かない薄暗い森の中。

 そんな中にポンと放り込まれたというわけだ。


 あのクソ女神ヤロウ!

 思い出してみても腹が立つ。

お読みいただきありがとうございます。

今作は異次元のハイテンポを実施すべく本文を書いています。

また、1話あたりの文字数は短めですのでサクサク読めるかと思います。

目まぐるしく展開するお話をお楽しみいただければ幸いです。


よーし続きを読んでやるか! この後いったい何が!? 読み続けるよ! 応援してやるか!

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