表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
83/104

83. ダンジョン?散策2

「後は彼が従魔契約を結べば…...」

「今は見守りましょう。ヤバくなったら強制的送還すれば大丈夫でしょう。」

「甘いわサロメ。彼には......もっと強くなってもらわなきゃ。」



「やっと見つけた。けど......」

「どうするかにゃ......」

巨大な扉を発見。その前には扉を守るように巨大なゴリラが居た。腕には黄金の腕輪を着けており、片目には大きな傷がついていた。

「明らかに…ボスって風格だな。」

「とんでもなくタフそうだにゃ…...僕との相性悪そうだにゃ...」

今いる場所は拠点からはだいぶ離れており、樹生もメアもクタクタだった。アイツと闘おうなんて思えない。

「今日は引き返そう。ゆっくり休んで明日出発だな。」

「それがいいにゃ。ずっと動きっぱなしだったから疲れたにゃ...」

メアがそう言った瞬間フッと辺りが暗くなる。

「なんだ?やっぱり夜が......なっ!」

上をみると日を覆い隠す程の巨石が落ちてきていた。

「「死ん......」」



ズガーーーーン!!!!


巨石を投げた、当人はニヤリと不敵に笑った。虎視眈々と自分の宝を狙っている盗人にしてやったと、同時にここは俺の庭だと言うことを改めて知らしめすために。

さて、俺の上を悠々と飛んでいるあの鳥も...そろそろ落としてやらんとな。

もう一度巨石を持ち上げ、巨鳥に狙いを定め......

意識を手放し、そのまま持ち上げた巨石に押し潰されてしまった。


「ぷはっ!はぁはぁ......死んだかと思ったぁ!」

回りには淡く虹色に輝く膜のようなものが樹生を守るように展開していた。

「凄い結界にゃね。あっ...消えちゃったにゃ。」

ビキッと言う音が鳴ったかと思うと結界は消えてしまった。


「そ、そうだ!あのゴリラは...」

「もう倒したにゃよ。見てみるにゃ。」

そーっと岩影から様子を見ると巨石の下からからダランと腕が飛び出していた。俺たちに落ちてきた物の3倍以上の大きさがあるそれはゴリラを完膚なきまでに潰していた。

「ありゃ、死ぬな。メアもだいぶ最強の部類なんじゃ...」

ペロペロと毛ずくろいをしているメアを見ながら樹生は少し引いていた。

「今日だけで、相当魔術使ったにゃ~......疲れたにゃ!」

コロコロと転がりながらメアはグダグダし始めた。なんだかクウを思い出す。

「どうする?一旦帰る?」

「疲れたにゃね。帰って美味しいもの食べるにゃ!」


ピョンとジャンプ。メアは樹生の肩に乗る。どうやら歩くつもりは無いようだ。

「よし......一旦帰るか。」

その場を離れ歩きながら会話する。

「何か食べたいものはある?」

「美味しければ何でもいいにゃ。強いて言うなら......肉が食べたいにゃ!」

「肉か......うん?」

考えながら上を向くと、ヤツが目に入る。て言うか…


「っ!!」

「にゃ!?」

樹生が横の草むらに思い切り飛び込むと、さっきまで居た場所が爆散する。


「な、何にゃ?ってタツキ!大丈夫かにゃ!?」

「あ......うぅぅ...」

額から血を流しながら、樹生が蹲っていた。どうやら爆発した地面の破片が頭に直撃したようだ。樹生にはフウナさん達の結界が張ってあるはずだが…まさか…

「痛っっっ......」

ダラダラと血が止まらず、意識が朦朧とする。だが奴らは待ってなどくれない。

「ギイイイイイイイイイイ!!」

「グルルルルル......」

「カロロロロロロ......」

気づけば魔獣に囲まれていた。

「タ、タツキ!しっかりするにゃ!!」


(メア?......声が聞こえない......)

ベシベシとメアは樹生を叩くがついに樹生は意識を失ってしまった。



「...............気を失ったにゃね。」



メアは樹生を守るように立つと、魔獣の群れに向き直る。


「お前かにゃ?タツキに攻撃したのはにゃ。」

「ピィィィィ!!」

バサッと巨大な鷲が翼を広げメアを威嚇する。同時に魔獣達も臨戦体制に入った。


「もうクタクタで疲れてるにゃ。タツキも心配だし......一瞬で終わらせるにゃ...」


スッと息を吸ってたった一言...


「夢死...」


瞬間あれ程までに、けたたましかった魔獣達の唸り声が全て消え去った。ドサドサと倒れ伏す魔獣達は痙攣し泡を吹きながら無力化されてていた。


「ふぅ......やっぱり"これ"は疲れるにゃね......」

樹生の傷口に触れメアは呪文を唱える。

「痛いの痛いの...飛んで行けにゃ。」

スー...っと傷が塞がり樹生の顔色も少しよくなった。

「応急処置にしては上手く行ったにゃ。見た目よりも傷が浅かったかにゃ?ま、いいにゃ…」

樹生きの襟を咥えるとずるずると引き摺りながら茂みまで移動した。

「重いにゃ......僕に重労働をさせるなにゃぁ...」

そう言いながらも樹生を安全な所まで運ぶメアなのだった。


「ん―――――!!」

「どう?タツキ君見つかった?」

「リヴィエ、少し静かにしてちょうだい。もう少しで......」

「いったい何処に飛ばされたのかしら…...。無事だといいのだけど...」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ