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50. 2つ目の神器

………………はぁぁぁ。


何ため息付いてんのよ。ほら、これでも食べて元気出しなさいな。


……………ありがとう。…………モグモグ




「………………以外と似合ってるわね。それ。」

「始めタツキ君が着るって言ったときは驚いたけど………なるほどこうなるのね。」

感心したようにシルエルとアリスさんが樹生を見ていた。


着る前まではかなり攻めてる水着のような感じだったのだが樹生が着ようとすると水色のマフラーに変化していた。

さらさらとしていおり、触り心地も最高に抜群である。


「本当に………ビックリしたわよ。」

セスさんがため息を付いていた。


「何かすみません。俺もいきなりのことでビックリしてたんですよ。」

樹生は今起きていたことを全員に説明する。


「待って!!それなら、今タツキは神器を2つ持ってるってこと!?」

シルエルが驚き声を上げる。


「「「「………………………………え?」」」」


「確かにそうね。聖剣オメガプロキシモに水の女神の聖布………次は魔剣でも手にいれるのかしら?」

「それは要らないかな。何か呪われそうだし。」

「そうかしら?貴方なら大丈夫な気がするけど……」

和気あいあいと樹生達がしゃべる隣で四人は放心していた。


「………………タツキ君少しいいかしら?」

シリラさんがぎこちない笑みを浮かべながら、ゆっくりと近づいてくる。

「何ですか?」

「ちょっとお話しましょう?出来れば隠し事なしで。」

シリラさんだけでなくアリスさんとセスさんとマーヤさんまで詰め寄ってくる。


「あ、あはは………どうかお手柔らかに……」


三時間ほどお話という名の尋問が続いた。

結局、隠していたことをすべて話す事となった。三人は疑うこと無く信じてくれ、スムーズに終わった………と思う。

その後、一旦別れ身体検査を受け問題なしと言われた。フウナさん達と合流すると一旦学園を出て近くの平原に来ていた。





「う~ん…………。もうお昼かぁ。フウナさんお腹減った?」

「もうペコペコよ。…………そうだわ!タツキにお土産があったのよ。」

その後フウナさん達と合流する。

「見てみなさい!何だと思う?」

シルエルが楽しそうに一枚の真っ赤な何かを取り出した。


「うーん……何かザラザラしてて、めちゃくちゃ硬いなぁ。」

樹生は渡された何かを見てみるが皆目検討もつかない。

「ふふふ、聞いて驚かないことね!なんとレッドドラゴンの鱗よ!もちろん………丸々一匹だけどね。」


ヌッ!とフウナさんが持っていたアイテムバックからレッドドラゴンが飛び出してきた。


「……………………………………………」


「こいつはダンジョンのボスだったのよ。まぁフウナが瞬殺しちゃって呆気なかったけど………まぁお土産はまだまだあるわよ!他には………」

楽しそうにアイテムバックを漁るシルエル。

とても楽しそうだが今の樹生にその声は聞こえていなかった。


「あらあら……シルエルったらはしゃぎすぎよ。」

「アゥ~………」


樹生が失神して後ろに倒れたがフウナさんが支えて怪我をする事はなかった。

その後も樹生が倒れていることに気付かず、シルエルは色々な物を取り出しながら話をしていた。



「…………………ごめんなさい。」

「流石に………ビビったよ。アレは………あぁ、死んだかと思った……」

樹生は5分程では目が覚めた。シルエルは悪気は無いと必死に説明しており、樹生もそれはわかっていたため怒っている訳ではない。


「でも………改めて見ると凄いなこいつ。」

デーン!と転がるレッドドラゴンの死体。大きさはファフニール程だが翼を広げたらおそらく倍以上の大きさはあるだろう。もちろん出てきたのはそれだけではない。三首のドラゴンや真っ赤なワイバーン、竜の鱗と顔を持つ人形の化け物等々………広々とした平原が大小種類様々なドラゴンで埋め尽くされていた。

そして極めつけは……


「ファフニールの時程じゃないけど、財宝も沢山!」


金銀財宝はもちろん、高そうな酒類や種子などもあった。

その中に樹生の目を引くものがあった。


「綺麗なカーペットだな。これ。」

まるで夕焼けのような色合いのカーペット。まるで皆がイメージするフェニックスのような………


「あら、気付いたからしら。そうよあの卵の孵化に欠かせないものよ。」

どうやらフウナさんは卵の正体をわかっていたようだ。その上でこれを見つけて持ってきてくれたようだ。


「そのカーペットは魔法糸で作られたものね。火属性の魔法糸をベースに色々な物が混ぜられたものね。」

フウナさんは卵を見つめながらそういう。 


「フェニックス……………実際どうなんですか?」

フウナさんとシルエルが顔を見合せひとしきり悩んだあと………


「強いわよ。まだ一回しか戦ってないけどね。勝ったけど。」

「流石ね。私は………苦手かしら。熱いし……」


フウナさんはニコニコしながらそう答え、シルエルは苦い顔をしていた。

どうやらフェニックスは相当ヤバい存在のようだ。シリラさんも言っていたが、エンシェントウルフと肩を並べる存在と言うのはあながち間違い無いということだろう。


「とりあえずタツキ、お腹が減ったわ。」

「確かにそうね。ジューシーな肉が食べたいわ!」

「ワフッ!(ご飯!)」


樹生はあるものを見ながら……


「よし……少し時間はかかるけど、バーベキューでもしようか!」

樹生は学園に戻るとシリラさん達と話をして、学生や他の先生も含めた大きなバーベキューを提案するのだった。

結果は………





「どんどん食べてください!!無限にありますから!!」


「「「「「ウオオォォォォォォ!!!!」」」」

盛大な歓声が上がりバーベキューパーティーが始まった。

樹生にはある狙いがあった………


「お前ら!!今日が転換日だ!2度と不味いなんて言わせねぇぞ!」

「「「はい!!」」」


厨房の人たちが総出で、新メニューを作り提供していた。

もちろん樹生も手伝いながらである。

新しいメニューは生徒達には好評で、平民の生徒達は初めて食べる味に驚きパクパクと食べていた。

また今まで文句を言っていた貴族の生徒達も悔しそうに食べていたが不味いという文句は出ていなかった。


「貴方ね!!この料理作ったの!!」


肉を焼く樹生の前にいきなり金髪を縦ロールにまとめた女子学生が現れた。


「おかわりならいくらでもありますよ。」

樹生がそう言うと…………


「要らないわよ。"不味いし"」

そう言われバッサリと切り捨てられた。


「そんなことより、命令よ。あの子犬を渡しなさい。」

縦ロールはクウを指差しそう言いはなった。

何故彼女は樹生に絡んだのか、その理由は数時間前にさかのぼる。












新たな神器を手にいれまた一つ、異常度がました樹生君。果たして新たなる神器の能力とはいかに。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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